片道だけの通学定期券、帰りは? 誕生の背景に地方の交通事情
片道の通学定期、親の通勤スタイルが関係?
青森県の五所川原駅(五所川原市)と津軽中里駅(中泊町)のあいだ20.7kmを営業する津軽鉄道が、片道だけの通学定期券を導入しています。その理由を同社に聞きました。
――片道だけの通学定期券はいつから、どうして導入したのでしょうか?
クルマによる子どもの送り迎えが増え、往復の通学定期券の購入数が減っていたなかで、「通学時あるいは下校時のみ列車を利用している学生も多い」ということが各駅の報告からわかってきました。そこで、片道の通学定期券を設定すれば、より多くの人に利用してもらえるのではないかと考え、2006(平成18)年に導入しました。
――実績はどうですか?
定期券全体の購入数が減少傾向にあることもあり、具体的にはいえませんが、それなりに購入いただいているようです。
――片道定期券を導入している鉄道会社は珍しいと思います。なぜ他社ではあまり導入していないのでしょうか?
そもそも定期券は、往復での利用を想定したものです。都会の場合、親の通勤と子どもの通学とで方向や距離が異なるために、子どもは送り迎えではなく往復とも交通機関を利用するというケースも多いでしょう。しかし当社沿線のような地方では、親子で同じ方向、同じ町に通勤・通学する世帯が少なくありません。クルマはひとりに1台という状況ですし、道路もよくなっているので、送り迎えが増えているのでしょう。そのなかで「行きだけ」「帰りだけ」というニーズに寄り添い、少しでも多くの人に鉄道を利用してもらいたいという思いがあります。
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子どもの通学だけではなく、親の通勤事情も考慮された片道だけの通学定期券は、ニーズに細かに対応し、少しでも乗客を増やそうという取り組みのようです。
【了】
これは鉄道でも欲しい。
二区間定期が発売されているが単純に二つの区間の合計で割高なので、行きは地下鉄直通、帰りは私鉄ターミナルからというような利用を片方向の制限を加えた上で割安にして欲しい。
そうですね、車が使えるならその方が便利でしょうね
でもそうやっているとやがて鉄道は不採算になって廃止の話も出てきかねません
その時になって泣き言言わないように、存続を願うならなるべく鉄道を使いましょう