豪華寝台列車「四季島」きょう最初の東日本一周終え上野へ 「日本三大車窓」で歓迎も(写真17枚)
2017年5月1日デビューの豪華クルーズトレイン「四季島」が最初の“東日本一周”を終え、5月7日16時過ぎに上野駅へ到着する予定です。途中“JR東日本で唯一の駅”では、普段静かな場所が多くの家族連れらでにぎわいました。
「四季島」、JR東日本で唯一の場所へ
2017年5月1日(月)にデビューした、JR東日本の豪華クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイートしきしま)」。きょう5月7日(日)、その当初の運行計画にある「3泊4日コース」と「1泊2日コース」の両方を1回ずつ走り終え、最初の“東日本一周”を終えます。
「四季島」は5月1日(月)に上野駅を「3泊4日コース」で出発。関東・東北・北海道を巡って、5月4日(木・祝)にいったん、上野駅へ戻りました。そして5月6日(土)に、今度は同駅を「1泊2日コース」で出発して甲信越・南東北を周遊。きょう5月7日(日)夕方、上野駅へ到着の予定です。
JR東日本によると、「四季島」は昨日5月6日(土)の午前9時15分に上野駅を発車。武蔵野線や中央本線を経由して、まず塩山駅(山梨県甲州市)に立ち寄ったのち、中央本線、篠ノ井線経由で「日本三大車窓」の駅に向かいました。
長野県千曲市にある篠ノ井線・姨捨駅付近の車窓は、眼下に広がる善光寺平(長野盆地)の眺望が素晴らしいとして、「日本三大車窓」のひとつに数えられています。
JR東日本の「四季島」担当部長 高橋敦司さんによると、これがJR東日本で唯一の「日本三大車窓」であることから、同列車の旅における経由地のひとつに姨捨駅を選んだとのこと。5月6日(土)の20時40分ごろ姨捨駅へ到着した「四季島」1泊2日コースの乗客たちは、JR東日本が同駅ホームで「四季島」乗客向けに整備した夜景ラウンジ「更級(さらしな)の月」にて、善光寺平の夜景を肴(さかな)に信州の地酒や料理などを楽しみました。
なお、この「更級の月」は今後、「四季島」乗客以外も楽しめるようになる計画です。また「日本三大車窓」ほかのふたつは、JR九州・肥薩線の「矢岳越え」、北海道の根室本線「狩勝峠」ですが、根室本線は経路が変更されたため、現在はもう見られません。
静かな姨捨駅に100人以上集結!? 上野駅到着の時刻は
「四季島」が営業運転で初めて姨捨駅にやってきた2017年5月6日(土)の夜、同駅周辺にはその姿をひと目見ようという、おそらく100人以上の家族連れ、鉄道ファンらが集合。普段は静かな山間の無人駅が、大きくにぎわいました。
姨捨駅では夜景の案内や甘酒の振る舞い、名産品の販売といった「四季島」乗客のおもてなしも行われています。
姨捨駅を発車した「四季島」は、しなの鉄道線、えちごトキめき鉄道線、JR信越本線、JR磐越西線経由で5月7日(日)の朝に福島県の会津若松駅に到着。11時20分頃に同駅を発車し、JR磐越西線、JR東北本線経由で夕方16時23分に終点の上野駅へ到着し、最初の“東日本一周”を終了する予定です。
JR東日本によると、最初の「1泊2日コース」には17組29名が乗車したとのこと。「四季島」は10両編成で、部屋数は17(「四季島スイート」1、「デラックススイート」1、「スイート」15)、定員は34名です。
また、このたび行われた「四季島」1泊2日コース、3泊4日コースそれぞれの旅行代金は、32万円から45万円、75万円から95万円です(2名1室利用時の1名分基本代金)。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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