書き込める電子海図、「飛鳥II」にて公開 外航船という特殊環境下、なるか世界規格

日本郵船ら3社が共同開発した新しい船の運航支援装置が2017年5月17日、公開されましたが、一見して真新しいものには感じられないかもしれません。そこには「外航船」という、特別な事情がありました。

日本発、世界の規格へ

 これまでこうした外航船のツール類は、「タイタニック号」に代表される海難事故がきっかけで厳しく定められた国際ルールの要求の下、メーカーが仕様に沿って作ったものを使うというのが一般的だったそうです。日本郵船の桑原 悟 船長によると、そうした厳格なルールがあることや、外航船という特殊な環境下ということもあり、ツール類の進化は陸上よりもはるかに遅いといいます。たとえば外海に出た場合のデータ通信速度は、衛星を介することもありいまだ1Mbps程度で、「2000(平成12)年前後のADSLくらい」(日本無線)だそうです。

 そうした背景があるなか、小山常務は「J-Marine NeCST」について、一見だたの大きなタッチタブレットのように見えるかもしれないとしつつ、ユーザーである日本郵船が開発から積極的に関わったことにふれ、「海運立国日本が、これだけパワフルなツールをつくれるということを世界に向けて発信できる、素晴らしいものだと思っています」としました。

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「飛鳥II」の「ECDIS」、トラックボールが現役。画面の手書き文字は連動する「J-Marine NeCST」から入力されたもの(2017年5月17日、乗りものニュース編集部撮影)。
従来の紙の海図(2017年5月17日、乗りものニュース編集部撮影)。
横浜港大さん橋に停泊中の「飛鳥II」(2017年5月17日、乗りものニュース編集部撮影)。

 開発を担当した日本無線は、「J-Marine NeCST」が船の大きさや載せるもののちがいなどに対応できるフレキシブルなカスタマイズ性を持つとし、導入後もユーザーのさまざまな要望に応えることが可能であるといいます。また顧客を日本郵船に限らず、「世界の規格にしていきたい」としています。

 なお日本郵船は「J-Marine NeCST」について、来年2018年の新造船から全船へ導入する予定とのことです。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. かつて舶用機器の業界に勤めてたので、元勤務先が実用化できなかったのが、ものすごく残念。

    会社そのものへの思い入れはもうないが、その…なんだ…

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