北朝鮮空軍は匙を投げられたのか 加速するミサイル開発の一方で空軍が旧態依然なワケ

指導者すら匙を投げた? 歴史的航空機の「ショーケース」

 北朝鮮空軍は主に自国の防空を目的とした組織ではあるものの、米軍はおろか航空戦力の充実に積極的な韓国空軍にもとても太刀打ちできず、有効な航空作戦を行えないのが実態です。

 金正恩第一書記は空軍の輸送機を自ら操縦するほどの熱心な航空マニアであり、航空機自体には強い関心を持っているようですが、いまさら多少のことではどうにもならない空軍を近代化するよりも、核開発・ミサイル開発にリソースを投じたほうが合理的と判断しているのかもしれません。

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1万機が生産された超音速ジェット戦闘機の最高傑作MiG-21。1950年代製であり陳腐化が著しい。写真の機はルーマニア空軍の近代化型ランサー(関賢太郎撮影)。

 2016年9月、北朝鮮の元山において同国初となる国際航空ショー「元山国際親善航空フェスティバル」が開催されました。「世界最大の動く航空博物館」である北朝鮮空軍が保有する珍しい飛行機が楽しめるとあって、日本人も多く訪れたようです。

 今年2017年9月にも第2回目が開催される予定になっていますが、北朝鮮に落としたお金は当然ミサイルや核開発に使われること、外務省は渡航自粛を要請していること、また北朝鮮当局が日本人旅行者を外貨獲得の手段よりも人質外交に使ったほうが利益を得られると判断した場合、容赦なく拘束される恐れがあることを十分に考えておく必要があります。

 実際2017年5月13日(土)には、アメリカ人2名が「反朝鮮敵対行為」の容疑で北朝鮮当局に逮捕されました。軍用機が展示される「元山国際親善航空フェスティバル」の来訪者を拘束する際、北朝鮮当局がその容疑に困ることはないでしょう。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. そもそも機材を持ち込めるのか知らんけど、写真を撮っただけでもその気があれば拘束出来るもんねえ