学生の力で駅をより安全に 東京メトロが法政大と連携、社会に「見守る風土」醸成めざす

東京メトロが法政大と連携し、介助を必要とする利用者を学生ボランティアがサポートする取り組みをはじめます。この取り組み、単なる介助ではなく、これを通して「社会」を変え、鉄道をより「安全」にするという大きなねらいがあります。

学生ボランティアの「力」が社会を変える? 東京メトロのねらい

 2016年8月、東京メトロ銀座線の青山一丁目駅(東京都港区)で視覚障害がある人がホームから転落し、列車にはねられ亡くなるという事故がありました。そうしたなか東京メトロは駅の安全性を高めるべく、全駅へのホームドア設置などに取り組んでいますが、こうしたハード的な施策と合わせて全駅社員のサービス介助士資格取得、体が不自由な利用者への声がけ、ハンズフリー型インカムを活用した迅速な情報共有など、駅における「見守る目」の強化を進めています。

 この「見守る目」という意識を東京メトロは、社員や警備員などの関係者はもちろん、一般の利用者にも広げ、社会全体で体の不自由な人たちを「見守る風土」を醸成していきたいと考えているといい、そうした風土の醸成を、学生ボランティアの活動を通じ、図っていきたい、というねらいがあるそうです。

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ボランティア講習の座学では手話も(2017年6月3日、恵 知仁撮影)。

「学生ボランティアを見たほかの方にもそうした意識が広がって、『見守る』という雰囲気を醸成していけたらと思います」(東京メトロ 鉄道本部 梅川勇太課長補佐)

「学生がまわりの人を引き込む力は強いと思います。法政大学の市ケ谷キャンパスには1万6000人が通っていますが、そのなかで(ボランティアに参加していない人でも)『私も声をかけてみようか』といったように、2020年のオリンピックに向けて広がりが出てくればと思います」(法政大学 市ケ谷ボランティアセンター 南雲健介さん)

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まるで実際の駅のような「東京メトロ総合研修訓練センター」。
白内障のゴーグルをつけて、運賃表を確認する体験も。
上が白内障のゴーグル。下がそれを通じ、座学の教室を見たもの。

 今回、講習会に参加した法政大学3年生の高畑桃香さんは、最寄り駅で視覚障害のある人を案内したとき、やり方が分からなかったことから今回、ボランティアに応募したといいます。また中国からの留学生である王操さんは、中国では体の不自由な人はあまり外へ出かけず、バリアフリー環境も整っていないなか、そうした気配りが進んでいる日本で、どういう仕組みなのか知るため応募したそうです。

 講習会では座学のほか、実際の駅と同等の設備を持つ「東京メトロ総合研修訓練センター」で、目をつぶりながら歩いて移動するといった体験が行われ、参加した法政大学3年生の峯村広大さんは「目をつぶっていると怖いです。いつもと違います」とその感想を話します。

 今回のボランティア募集には約70名の応募があり、そのうち先着の約40名が活動に参加。活動時間は原則として10時から16時までです。

【了】

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Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

2件のコメント

  1. いい取り組みですね!常用のくせに交番に警官、駅ホームは駅員が見当たらないですからね、

  2. 児童保育と同じに異性の問題がでそうですな!

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