道ならぬ道も? 「点線国道」! 階段ほか、「酷道」以上に高難易度な国道とは?

これが本当に国道? その驚きの実態

――その点線部分は、本当に国道の一部なのでしょうか?

 国道指定がなされている点線部分はれっきとした国道の一部ですが、現地に「おにぎり」と通称される国道標識などが設置されることはほとんどありません。現状で点線国道に「おにぎり」があるのは、「階段国道」として有名な青森県の国道339号のみです。

――点線区間の実態はどのようなものでしょうか? 踏破できますか?

 国道339号「階段国道」を除く点線区間の多くは、登山道といえるでしょう。長野県にある国道256号「秋葉街道」の点線区間や、新潟・福島県境に位置する国道289号の「八十里越(はちじゅうりごえ)」区間は、江戸時代の難路がそのまま残されています。群馬・新潟県境の谷川連峰を越える国道291号「清水峠」区間は、明治時代に「高規格道路」として開削されながら自然災害によって機能を果たさなくなり、部分的に廃道と化し、現在では谷川岳の登山者などが利用する程度です。

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国道291号「清水峠」区間周辺の案内板。点線の上に国道のマークが描かれている(松波成行撮影)。

 究極は和歌山県にある国道371号の点線区間でしょう。地図上では点線で示されていますが、登山道として造成された痕跡すら見られない区間もあります。したがって、点線区間は“踏破”できるかと問われれば、非常に困難と言わざるを得ません。

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コメント

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3件のコメント

  1. 明治時代の高規格道路、どの位の規格だったんだろうか。しかしどうもお役所仕事の典型としか思えないわな。

    • 営利目的でされてもどうかと思いません?

  2. 国道371号の未開通部分は、車も通れる林道で迂回できます。