世界遺産が走る「天空の街」インド・ダージリン 待ち受ける3つの「T」とは?
ヒマラヤ山麓の標高2000mを超える高地に位置するインドのダージリン。ここの観光では3つの「T」があるといいます。
空港からクルマで3時間、茶園広がるヒマラヤ山麓
【本記事は、旅行読売出版社の協力を得て、『旅行読売』2016年7月号に掲載された記事「50周年特別企画 海外特集・インド〈前編〉」を再構成したものです】
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ダージリン・ティーの産地ダージリンは、ヒマラヤ山麓の標高2000mを超える高地にあり、街なかをミニSLが駆け抜ける。
「ダージリンで三つの『T』がお待ちしています」
インドのガイドから手紙をもらい、「T」が何なのか思いを巡らせながら、首都ニューデリー行きの直行便に乗った。
成田空港からニューデリーのインディラ・ガンディー国際空港まで約9時間30分、さらにダージリンの最寄りのバグドグラ空港まで国内線で約2時間。途中、搭乗する飛行機と同じくらいの高度の雲間にヒマラヤ山脈の白い稜線が見え、思わず歓声を上げた。中国との国境が近いせいか、バグドグラ空港は軍用機や軍人の姿が多い。手紙をくれたネパール人ガイドのキショールさんと落ち合い、車で北へ向かう。
空港を出ると道の両側に緑の茶園が広がった。隣のアッサム州はアッサム・ティーの産地で、ここ西ベンガル州の低地にも茶園がたくさんある。
「コクが強いアッサム・ティーはチャイ(ミルクティー)にぴったり。高地で栽培するダージリン・ティーは香りがいいのでストレートがおいしいですよ」とキショールさんが教えてくれた。
車は徐々に高度を上げ、3時間ほどでダージリンの街に到着した。
ダージリンって今、紛争が起きているとも聞いたけど、大丈夫かな?