【動画】老朽化の首都高、造り替え本格化 う回路も本線並み? まずは1号羽田線から

開通から53年が経過した首都高1号羽田線。その一部を造り替えるため、大井JCT前後1.9km区間の現道に並行して建設された「う回路」が公開されました。上り線をこのう回路に切り替え、いよいよ「大規模更新」工事が本格化します。

開通から半世紀 老朽化した道の横に「う回路」

首都高1号羽田線の「大規模更新」、「う回路」完成で本格化(1分20秒)。

 開通から50年以上が経過した首都高1号羽田線。そのうち「東品川桟橋・鮫洲埋立部」(東京都品川区)1.9kmは老朽化のため、本線が新しく造り替えられます。この工事を、本線を通行止めにすることなく行うため、現道に並行する形で設けられた上り線の「う回路」が2017年9月6日(水)、報道陣に公開されました。

「東品川桟橋・鮫洲埋立部」は、運河の上に造られた桟橋のような構造の高架区間と、埋め立て地の上に造られた区間からなります。海風の影響を受けやすいためコンクリートなどの劣化が著しいうえ、高架区間は橋桁(はしげた)が水面すれすれにあることからメンテナンスが困難な箇所も。埋立部についても地盤の強化が必要だといいます。こうしたことから「大規模更新」、つまり道路そのものを造り替えることになりました。

 う回路の工事は2016年2月から始まり、およそ1年半で完成。首都高速道路は「橋脚や橋桁、壁などを細かなパーツにわけて工場で製作し、それらを現場に運んで組み立てていく方法により、短い工期で造り上げることができました」といいます。

 上り線のう回路への切り替えは9月14日(木)午前1時です。その後、まず現在の上り本線を造り替え、完成後にその部分を暫定的に下り本線として使用。さらに現在の下り本線を造り替えていきます。将来的に本線は現在と同位置に、より橋脚の高い高架線として生まれ変わり、う回路は本線の更新工事完了後、2023年末に撤去される予定です。

Large 170907 shutokohaneda 01 Large 170907 shutokohaneda 02 Large 170907 shutokohaneda 03
首都高1号羽田線「東品川桟橋・鮫洲埋立部」のう回路。
本線上り線からう回路への切り替えポイント。
左側の人が歩いているところがう回路。右の橋脚は大井JCTのランプウェイで、すでに一部撤去されている。

 また、この更新工事に際して支障となる大井JCTの一部(湾岸線上り→1号羽田線上り)は、2019年9月まで通行止めで、現在は撤去工事が進められています。こちらは2019年にまず上りう回路に接続する形で再開通し、その後、新しい上り本線への接続に変更されます。

 首都高ではこの1号羽田線「東品川桟橋・鮫洲埋立部」を皮切りに、C1都心環状線「銀座・京橋出入口付近」や、3号渋谷線「池尻・三軒茶屋出入口付近」など5か所で大規模更新工事を行う予定です。

【了】

この記事の画像をもっと見る(7枚)

最新記事

コメント

Leave a Reply to まるめぐぷう Cancel reply

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

3件のコメント

  1. この方式、他の路線では使えないでしょう。多分。

  2. 迂回路は2車線で良いとして、作り直す本線は3車線と路肩も作らないと工事渋滞が解消しないので、よろしくお願いします。

  3. 都心環状線は難易度を極めることだろう。