『A列車で行こう9』を旅する 鎌倉編:江ノ電と小田急藤沢駅を再現してみた

「もしも……」という世界観も『A列車』のおもしろさ

 今回は、鎌倉、江の島あたりを再現しました。さて、こんな風景はいかがでしょうか。

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『A列車で行こう9』で作った江ノ島電鉄の風景。鎌倉高校前駅付近から江の島を望む。江の島の灯台は大きく見えるため「灯台」ではなく「港タワー」を使った。

『A列車で行こう9』には江ノ島電鉄の車両がありません。そこで、東急世田谷線の300系電車で代用しています。江ノ島電鉄には世田谷線の前身である玉電の車両が譲渡された歴史もありますから、「もしも……」という世界観ですね。これもゲームのおもしろさです。

 実際の地形をマップにするまでを詳しく紹介します。まずは地域選び。実際に見たことがある風景、旅して印象に残った風景がある地域を選びましょう。自宅の近所でもOKです。とくに上記のような印象の強い場所をいくつか想定して、そこを作り込んでいきます。『A列車で行こう9』のマップは広く、駅の数やポイントなどの使用量にも限りがあるため、全体を作り込むというより、見せ場をいくつか用意して集中的に作業します。

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電子地図で地形選び。距離計測機能を使って、10km×10kmの正方形を切り出す(国土地理院の地図を引用)。

 地域が決まったら、地形を作ります。国土地理院の電子地図などを参考にして、ゲームマップと同じ広さである10km×10kmの場所を選びます。まず海岸線、川、山の位置をマップに模写していきます。鎌倉マップの場合、江ノ島を強調して大きくし、街を作るという遊び方もアリです。海岸線もピッタリ同じにする必要もありません。ただし、あとでつじつまが合わず気になるかもしれません。なるべく現実の地形に近いほうが、かえってラクです。

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電子地図を10km×10kmで切り取り、ゲームのサテライトマップと同じマス目を描画する。ここでは「Microsoft PowerPoint」の罫線機能を使用。

 筆者の場合、10km×10kmで電子地図を切り取り、描画ソフトなどでマス目を描きます。このマス目は『A列車で行こう9』のマップコンストラクションモードで表示されるマス目に。続いて、マス目の線に合わせて線路を敷きます。ゲームオプションの「グリッド表示」は細かすぎるため、線路で代用するわけです。

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サテライトに表示されたマス目に合わせて線路を敷く。参照する電子地図に「Microsoft PowerPoint」で罫線を引き、座標を一致させる。これで海岸線や線路、駅の位置を把握しやすくなる。

 こうすれば、海岸線が変化する位置、島や川、山を座標で捉えやすくなります。補助線代わりの線路は、地形が確定したら撤去しましょう。次に、駅と、あらためて線路を描いていきます。ここからは遊び方によって、再現度を変えます。実際の風景を重視するなら、線路の位置を正しくすべて配置。ゲーム性を重視するなら、線路は設置しないで、ゲームモードで線路を敷いて遊べるように配慮します。

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