富山ライトレール、係員ノーチェックの「信用降車」を終日実施へ 不正は大丈夫?
日本では珍しい「信用乗車」、やはり不正は悩ましい?
前述のとおり富山ライトレールでは「信用降車」と呼ばれますが、このように乗車券や運賃の適正管理を乗客にゆだね、係員による改札などを省略することは一般的に「信用乗車」と呼ばれます。日本では珍しいこの方式を採用している鉄道会社のひとつに、岐阜県と三重県を結ぶ第三セクターの養老鉄道(岐阜県大垣市)があります。
ワンマン運転の地方鉄道などでは無人駅に停車した場合、列車後方の一部の扉のみが乗車用に開放され、降車の際はバスなどと同様、運転士の前まで移動して運賃を支払い降りる方式が一般的ですが、養老鉄道では無人駅でもホーム側すべての乗降扉を開放します。これを行う理由について、同社は以下のように話します。
「年間利用者が600万人と、ほかの第三セクター鉄道と比べて利用者が多いこともあり、2両ないし3両編成のいちばん前でしか降りられない方式では、どうしても乗降に時間がかかってしまうためです。確かに運賃を払わず降りていく方もいらっしゃいますが、それには『無人駅では乗車券を購入するチャンスがないため』という側面もあります。そこで、一部の列車にアテンダントを乗務させ、車内で乗車券を販売するようにしています」(養老鉄道)
ただ養老鉄道によると、やはり「不正乗車は悩ましい」といい、いま以上に有効な手段を模索しているとも話します。なお同社も不正乗車に対しては、目的の区間運賃の3倍を請求するという罰則を設けています。
ちなみに、信用乗車方式は欧米の公共交通機関では一般的です。多くの鉄道駅では改札が設けられておらず、到着した列車に乗車券なしで容易に乗ることができてしまいます。しかし、車内や駅で係員による抜き打ちのチェックが行われており、正規の乗車券を持っていない場合は、運賃の何倍もの罰金を支払わなければならないこともあります。
【了】
欧米でも英国や地下鉄・都市近郊はドイツ以外は殆どが改札式で大抵は利用者が多いから信用乗車方式を入れると問題が起きるからだそうです。
路面電車やローカル線なら信用乗車方式は有効だが養老鉄道みたいに利用者が多い鉄道は改札方式の方が適しているし、利用者増加に繋がる。
尚、ベルリン地下鉄が利用者が少ないのは運賃制度の複雑さと信用乗車方式の悪い面の一つである冤罪罰金や検札詐欺が横行している事が主な理由です。
中国の北京、上海、香港とベルリンの利用者を見れば一目瞭然だし、寧ろ鉄道の場合、運賃に対して減税や正規料金値下げの方が利用者を増やす要因なのは間違いない。