フレアってなに? 軍用機がばらまく光るアレ 誘導ミサイルとの壮絶な戦いの歴史とは

終わりなきいたちごっこ 2017年現在の情勢は…?

 近年では「赤外線対抗手段」として赤外線レーザーを搭載し、ミサイルの敏感な検知器を飽和させてしまうか焼き切ってしまうという手段を持つ航空機が増えています。赤外線レーザーは「赤外線対抗手段」側の究極の切り札となりえるため、今後さらに増加するのではないかと思われます。

 とはいえ、すでに赤外線レーザーに対する「赤外線対抗対抗手段」としては、対処不可能な数のミサイルを発射する飽和攻撃や、複数の誘導装置を同時に備えるなどの構想があり、「妨害」と「妨害を妨害」する戦いは今後も続いていくことになるでしょう。

Large 171020 flare 02
フレアを放出するAC-130U「スプーキーII」ガンシップ(画像:アメリカ空軍)。

 1950~60年代頃に赤外線誘導対空ミサイルが登場して以降、航空機にとってミサイルは最大の脅威であり続けており、当時は適切な「赤外線対抗手段」を行うことで撃破率を1~2%、すなわちミサイルが50~100発発射されて1回撃墜される程度にまで低下させることができました。

 その後、半世紀にわたる「赤外線対抗手段」と「赤外線対抗対抗手段」のあくなき戦いによって、現在は「撃たれたら最後ほぼ命中」という力関係に落ち着いています。つまり2017年現在、圧倒的にミサイル側が優勢ですが、いずれは何かしらの方法で力関係が逆転することもあるかもしれません。

【了】

この記事の画像をもっと見る(3枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. いくら危険性が低いとはいえ、市街地で気安く使う代物ではないのでは?

  2. そもそも市街地の上空でフレアぶちまける方が変な気がするが。なんか記事自体の趣旨が変なような気がする。ちなみにフレアーは艦艇にも使用されています。これも対艦艇ミサイル対策です。さすがに戦車ではほとんど意味がないため(戦車の場合は煙幕)、つかわれていませんが。ちなみに、事故や遭難時に使う発煙筒や道路工事などで使う発炎筒(無煙のもの。高速道路の車線規制で煙出したら事故続発)もフレアーといいます。