「鉄道クレーン」出現! 東海道新幹線品川駅の線路を「改造」、目的はリニア中央新幹線(写真40枚)

品川駅はリニア中央新幹線「有数の難所」 地中に構造物を建築

 もちろん、その「橋」を支えないで地下を掘ると「橋」ごと沈むため、支えとなる構造物を地中に造ってから掘削していきます。

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東海道新幹線品川駅地下の掘削工事概要。まず地中に構造物を造り、それを「橋」などの支えにして掘っていく(画像:JR東海)。

 東海道新幹線の終電から始発までという短時間に(実質4時間半程度)、列車の運行へ影響を与えず行わねばならない、リニア中央新幹線の品川駅工事。標高3000m級の山岳地帯を貫く南アルプストンネルや、同じく駅の地下へ列車を運行しながらホームを設ける名古屋駅と並ぶ、リニア中央新幹線建設における“有数の難所”です。

 その工事の状況がリニア中央新幹線の開業時期や、地上を走る東海道新幹線の運行に影響を与える可能性も考えられるなか、JR東海 中央新幹線建設部 大羽宏和次長は「安全、着実に進めていきます」と話します。

「鉄道クレーン」による東海道新幹線品川駅での工事桁設置は今後、約3年かけて行われる計画。その後、地下の掘削やホーム設置などが進められ、リニア中央新幹線は2027年、品川~名古屋間で開業し、同区間を最短およそ40分で結ぶ予定です(現在の「のぞみ」は約90分)。

 なお、東京都内で中央新幹線の工事が報道公開されたのは今回、2017年11月24日(金)から25日(土)にかけて行われた「鉄道クレーン」が初です。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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2件のコメント

  1. ところで、新型シビックタイプRは、4ドアと2ドアがあってバリエーションが、充実してていいですね☀

  2. 鉄道クレーンといわれるとピンと来ませんでしたが要は操重車ですね。
    たしか東日本は保線用で何台か持っていたように思いますからさほどアピールするようなものでもないかと。

    なんにせよきちんと工事を無事故で安全に完遂していただければ結構です。