箱根・芦ノ湖の海賊船、どう建造? 定員500人以上の観光客船が山奥の湖に浮かぶまで

箱根の芦ノ湖に浮かぶ海賊船をモチーフにした観光客船は、500人以上収容可能の大きなものです。建造には海辺の造船所が関わっていますが、あのような山奥の湖へ、どのように運び浮かべているのでしょうか。

早朝、箱根の山を越えて

 深い山々に囲まれた箱根の芦ノ湖には、大きな観光客船、その名も「箱根 海賊船」が浮かんでいます。全部で3隻ある海賊船は、どれも500人以上を収容することができる規模のもの。たとえばそのなかの1隻「ロワイヤルII」は、全長35m、全幅10m、定員は565人です。

 もちろん、それ相応の造船所で建造されたものと推測されます。調べてみたところ「ロワイヤルII」の建造には、造船大手であるジャパンマリンユナイテッドの鶴見工場(横浜市鶴見区)が関わっていました。

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芦ノ湖に浮かぶ「ロワイヤルII」。2013年に就航した(画像:箱根観光船)。

 スワンボートのような小型の舟ならともあれ、あのような大型の船を、東京湾に面する造船所から天下の険ともうたわれた山奥の湖へ、どのようにして運び浮かべたのでしょうか。海賊船を運航している箱根観光船に聞きました。

――海賊船は、どのように建造しているのでしょうか?

 芦ノ湖に3つある港のうちのひとつ、桃源台港の乗り場のすぐ横に船のドックがあり、そちらで造船工場から運ばれてくる部品を組み立てて建造しています。

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「ロワイヤルII」の船体部品が芦ノ湖のドックへ搬入される様子(画像:箱根観光船)。

※ ※ ※

 たとえば「ロワイヤルII」の場合、前述のジャパンマリンユナイテッド鶴見工場から、深夜や早朝のひと気の少ない時間帯に、部品の状態で大型トレーラーにて運ばれてきたそうです。横浜の鶴見区から芦ノ湖までの道のりでは、箱根の山を越える必要があります。海賊船は、そのような工程を何度も繰り返し、約3~4か月の建造期間とその後の試運転を経て、客船としてのデビューを飾るのだそうです。

 なお芦ノ湖のドックは、船を組み立てるほか、メンテナンスなどにも使われているといいます。

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コメント

4件のコメント

  1. ブロック工法(船体をパズル見たいに組み立てる方法。家でいえばセキスイハウスなどが有名)の信頼性が向上したから出来る方法。とはいっても、鶴見からのブロックの輸送には当然の事ですがほとんどの部品の重量や寸法が道路交通法の車両制限を超過するため、先導車、後尾警戒車付き、緑色回転灯使用で、基本的に21時ごろから06時頃まで(多少前後してるかも)の間の移動に限られます。
    だったら最初から芦ノ湖で建造できる造船所を作れば、という話が出そうですが、環境問題や電力、燃料の供給の問題、資機材搬入のための道路の容量の問題からすれば、かえって非現実的です。
    ちなみに、こういうケースは遊覧船などでは決して珍しくはないです。
    しかし、この記事が出たということは、もしかしたら新型船でも計画しているのか?

  2. ついでに、全長35メートルに500人というのは相当に詰め込みすぎてますが、長さ対幅が3.5対1と相当に幅が広く復元性の問題が少ないのと(その代わり抵抗があるため、速度を出すためには余計な馬力が必要)、海上ではないために波の問題や救助の問題が軽減されている(もちろん救命胴衣や救命いかだはきちんと法令通り乗船人数分は確保されていますが)から可能な数字です。同様の船を海上で運航したら、よくて乗客人数半減以下、最悪不許可でしょう。

  3. まぁそんな小田急に「忖度」しなくても琵琶湖のミシガンやビアンカ、うみのこどうして作ったの?に疑問を持てば分かる話なんだよな。ちなみに琵琶湖には「杢兵衛造船所」という最終組立を行う造船所があって日立造船なんかで作ってそこで最終組立したんだけどね。

    なおこの造船所、逆に大阪水上バス「なにわ号」(複数)やら伊根湾めぐり遊覧船「KAMOME」やら海や海のほうが近い川で動く船も作ってるんだけど……一体何してるんやら(笑)

  4. 見に行ったけど乗れなかった