箱根・芦ノ湖の海賊船、どう建造? 定員500人以上の観光客船が山奥の湖に浮かぶまで

なぜ山奥に海賊船?

 ところで、山に囲まれた芦ノ湖に、なぜ「海賊船」なのでしょうか。さらに話を聞きました。

――なぜ海賊船なのでしょうか?

 話は、1964(昭和39)年の東京オリンピックの頃にさかのぼります。当時の社長は、ただ船をつくるのではなく、家族連れや外国からの観光客が楽しめるような、夢のあるものをつくりたいと考えていたそうです。そして、アメリカにあるテーマパークを視察した結果、海賊船がいいのではという話になったとのことです。

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「ロワイヤルII」建造中の様子(画像:箱根観光船)。

※ ※ ※

 海賊船がはじめて芦ノ湖にデビューしたのは1964(昭和39)年7月、新幹線開通と同じ年のことでした。退役したものも含め、これまで6隻が建造されたとのことです。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. ブロック工法(船体をパズル見たいに組み立てる方法。家でいえばセキスイハウスなどが有名)の信頼性が向上したから出来る方法。とはいっても、鶴見からのブロックの輸送には当然の事ですがほとんどの部品の重量や寸法が道路交通法の車両制限を超過するため、先導車、後尾警戒車付き、緑色回転灯使用で、基本的に21時ごろから06時頃まで(多少前後してるかも)の間の移動に限られます。
    だったら最初から芦ノ湖で建造できる造船所を作れば、という話が出そうですが、環境問題や電力、燃料の供給の問題、資機材搬入のための道路の容量の問題からすれば、かえって非現実的です。
    ちなみに、こういうケースは遊覧船などでは決して珍しくはないです。
    しかし、この記事が出たということは、もしかしたら新型船でも計画しているのか?

  2. ついでに、全長35メートルに500人というのは相当に詰め込みすぎてますが、長さ対幅が3.5対1と相当に幅が広く復元性の問題が少ないのと(その代わり抵抗があるため、速度を出すためには余計な馬力が必要)、海上ではないために波の問題や救助の問題が軽減されている(もちろん救命胴衣や救命いかだはきちんと法令通り乗船人数分は確保されていますが)から可能な数字です。同様の船を海上で運航したら、よくて乗客人数半減以下、最悪不許可でしょう。

  3. まぁそんな小田急に「忖度」しなくても琵琶湖のミシガンやビアンカ、うみのこどうして作ったの?に疑問を持てば分かる話なんだよな。ちなみに琵琶湖には「杢兵衛造船所」という最終組立を行う造船所があって日立造船なんかで作ってそこで最終組立したんだけどね。

    なおこの造船所、逆に大阪水上バス「なにわ号」(複数)やら伊根湾めぐり遊覧船「KAMOME」やら海や海のほうが近い川で動く船も作ってるんだけど……一体何してるんやら(笑)

  4. 見に行ったけど乗れなかった

  5. 記事にはドックと書かれていますが。

    船台では?