小笠原空港、いよいよ実現か 航空会社はどこで、どんな飛行機が飛ぶのか

実際に就航するのはどの航空会社?

 では小笠原に空港が建設された場合、どの航空会社が路線を就航させる可能性があるのでしょうか。航空各社に「小笠原に空港が建設されれば、路線開設の可能性はありますか?」と聞いてみました。

 JAC(日本エアコミューター)でATR42-600の導入実績のあるJAL(日本航空)は「空港の設計概要(滑走路長や空港の施設要件など)が決まっていないため、現時点でお答えできる段階にございません」との返答でした。また「JACのようなコミューター路線を立ち上げる可能性はありますか?」との質問に対しても同様の回答でした。あくまで筆者(石津祐介:ライター/写真家)の推測ですが、JACのほかにも琉球エアコミューター(RAC)など、多くの離島路線を持つJALグループだけに、小笠原空港が建設されれば新たなコミューター会社の設立もあるかもしれません。

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JACが運用しているATR42-600。主に離島路線で活躍している(2017年1月、恵 知仁撮影)。

 羽田から八丈島への路線を持つANA(全日空)は、「(小笠原に空港が建設されれば)定期便の可能性については検討するものの、現時点でお答えできるものはない」との回答でした。滑走路が1200mから短縮されるのであれば、同社保有のDHC-8-Q400が使えないため、新たに航空機を購入しないと路線開設は難しいかもしれません。

 調布空港から神津島や新島へ路線を持っているコミューター航空会社の新中央航空はどうでしょうか。質問に対しては「会社としてはまだお話できることはございません」との回答でしたが、もし同社のドルニエ228で三宅島や神津島から八丈島を経由し、小笠原諸島を結ぶアイランドホッピング路線が就航すれば人気が出そうなフライトになりそうです。

 ようやく本格的な調査が開始された小笠原の空港建設ですが、路線開設にはまだまだ時間が掛かるようです。今後、小笠原の路線がどうなるのか注目したいところです。

【了】

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コメント

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11件のコメント

  1. できれば浮体式がいいな。

    • 浮体式の空港だと台風が来たら駄目でしょう。

  2. いっそUS-2旅客機改装型でも飛ばしてみるか?しかし1000mの滑走路で極短とは、レシプロ機時代とは随分変わったもんだ。

  3. ティルトローター機のAW609の導入案はどうなったのでしょうか?
    大規模な滑走路建設が不要とのことで小笠原村の議員さんもAW609を推進されてたと思います。
    登場人数は限られますが、おがさわら丸との棲み分けにより、船で訪れる観光地としての魅力を落とすことなく、島民の方の生活の質を上げれる選択肢として、魅力的だと感じました。

    • 多分無理。まず、AW609自体まだ開発中のはずだし、採用しているエアラインもまだないし。ついでにオスプレイ類似機体だと反対運動が起こるわ。だったらまだしもビーチクラフト双発機あたりのほうがましかも(海上保安庁、陸上自衛隊での採用実績のある機体)。

  4. Dear folks- how do I unsubscribe to the traffic reports? thanks

  5. 自衛隊C-1輸送機なら600~800m級の滑走路でもイケる。あれを改造して、、、

    • 機体寿命がないし与圧がないし、改装費用だけでも大赤字な気がするが。

  6. 水上機じゃダメなんですかねえ?
    その場合、本土の方が問題になるけど。

  7. 新明和に旅客用飛行艇をUS-2の改造ベースで発注というのが、(旧飛行場も含めた)環境を破壊せずに済む方法。桟橋と待合室など最低限の設備で済む。これが私のかねてからの持論。

    乗客は新明和の計画では38名を収容できる。ATR42は40人強だから、それと比べても遜色ない。航続距離4700kmも問題ないだろう。満載でも310mの着水滑走距離。車輪つきなので羽田では滑走路で離着陸できる。何より飛行艇での空の旅を経験したことのない人も多く、それ自体が観光に付加価値を与える。

  8. DHC-8-Q400が1,200m運用可能なら系列オリエンタルエアブリッジの壱岐空港で何故運用しない?