答えは全席フルリクライニング 夜行バスの座席問題、ある運行会社の取り組みとは

倒すなら全席倒れていなければ不公平?

――座席を起こす場合は、何かアナウンスなど行っているのでしょうか?

 これはお客様のお好みによってで、一斉にアナウンスするようなことはありません。

――評判はいかがでしょうか?

 乗車後のお客様アンケートでは、お話した通り「座りにくい」というご意見もたまにいただきますが、「倒れていてよかった」というご意見が多数を占めます。

※ ※ ※

 座席を倒すことについては、ドライバーから「シートを倒す際には後ろの方へ一声かけて」といったアナウンスをするケースもある一方、あるタイミングで全乗客一斉にフルリクライニングすることを促す事業者もあります。そのひとつ、高速バス「VIPライナー」を運行する平成エンタープライズ(埼玉県富士見市)は、次のように話します。

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バスタ新宿に停まる「VIPライナー アクアスター」京都・大阪行き(2018年2月、中島洋平撮影)。

「最後の乗車地を過ぎ、高速道路に乗る前に、車内モニターで一斉リクライニングの説明ビデオを流したうえで、ドライバーからもアナウンスします。夜行バスはやはり寝る環境です。後ろの方に気をつかわなくてもよいようにするほか、倒す人、倒さない人がいると不公平にもなるため実施しています」(平成エンタープライズ)

 高速バスでは座席を倒すことがはばかられる雰囲気があるかもしれませんが、平成エンタープライズによると、このような一斉リクライニングをしたあとは、「座席を倒さないでいることのほうが不自然になる」といいます。

【了】

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コメント

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8件のコメント

  1. 比率から考えれば正しいよな。

  2. 詰め込むだ詰め込んでリクライニングの問題か?
    フラットにできない規定に対しては個室風にして車室をギリギリかわして座席の大義を守り高級シートとして特別使用料を別途徴収してみたりで貸しきりや乗り合い路線定義を初めとして事業主等が利用者に吐き出さにゃならん事実は山積ですな
    単に立ち席の認められない座席指定の高速バスこそ全ては座席が前提だと言う事を周知していかないと相変わらずシートベルトを着用しない者は後を絶たないだろうね

  3. 最初からリクライニングさせていると言うことは、座席を倒した状態で衝突試験をクリアしているんですよね。

    座席を何度倒した状態で衝突試験をクリアしたのかも記載して下さると今後の参考になりますので、よろしくお願いします。

  4. 定員が同じでもシートを幅の広い物に変えれば通路が狭くなり重量も変わるので構造変更登録してない会社が多すぎなんだよ!本来なら図面を作成して陸運局に持ち込むのが当たり前なんだけどね
    こんなバスに事故られたら陸運局とのデータに食い違いがあるから保険なんて出ないし、だから俺はブランドより実際の運行会社な問い合わせをしてバスが陸運局に保管されてる書面通りかを聞いてから乗りますよ

  5. 去年話題なったネタなのに、今さらかよ。
    他のニュースサイトのパクリ?

  6. 最初から倒れていた方が気兼ねせずに寝られて本当に助かります。
    この傾向が全社的に広まればいいなぁ。

  7. 別のサイトでも同じ記事ありましたよね?

  8. はじめから倒れていると座りづらいし、乗車してしばらくは普通に座っていたい。
    一斉アナウンスは素晴らしいと思う。他の会社も見習ってほしい。