電車中づり広告の「職人芸」 相互直通運転の広がりで難しくなったことも

東京メトロ東西線の深川検車区で、中づり広告交換作業の現場を取材。初心者はつい、右に傾いてしまうそうです。また相互直通運転で、難しくなったこともあるといいます。また、東京メトロで広告一番人気の路線も聞きました。

2か月は「師匠」と一緒に

2枚同時、ときに4枚同時に。中づり広告はり替えの「技」(54秒)。

 テンポよく次々に、電車の中づり広告がはり替えられていきます。手前側と向こう側、両側が広告になるよう、事前に2枚の広告を裏面同士で合わせ、ホチキスでとめておくそうです。

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中づり広告のはり替え作業。東京メトロ東西線の深川検車区にて(2018年2月、恵 知仁撮影)。

 作業時に気を使うのは「右」とのこと。右手でしめるため、右手に力が入り、右に曲がりやすいのだそうです。一人前にできるまで、2か月を要するとのこと。それまでは“師匠”と一緒に作業するといいます。

 また、他社線との相互直通運転が増えている現在、乗客にとっては利便性が上がっているともいえますが、広告のはり替え作業では、難しくなっている部分もあるそうです。車両の運用が複数の会社線にまたがっているため、ダイヤが乱れた際の運用が複雑になり、広告を貼り替えねばならない車両を捕まえるのに苦労することもあるそうです。そうなっても原則として、クライアントと掲出を約束した日にそれを実施せねばなりません。

 ちなみに東京メトロの路線で、広告の掲示先としてもっとも人気があるのは、浅草~上野~銀座~赤坂見附~渋谷間を結ぶ銀座線だそうです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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