約3000万人が来場 「リニア名古屋駅」直上の高層ビルが1周年(写真19枚)

「窓の下に見える列車」が目当ての宿泊客も

 中層階に入居する「名古屋JRゲートタワーホテル」(18~24階)の客室からも、名古屋駅の構内でうごめく列車の姿が見えます。オフィス階に比べて低い分、視野は狭くなりましたが車両は大きくなりました。

 ゲートタワーホテルはオープン当初、夜勤明けのビジネス客などの利用も想定。東海道新幹線で運転されているN700系電車と同じタイプのレール付きカーテンを採用し、外光をほぼ完全に遮断できるようにしました。ところが、ふたを開けてみると宿泊客の3割強はインバウンド需要の増加による訪日外国人とのことで、客室の稼働率も1年間の平均で90.2%と好調です。このほか、子ども連れの客が「トレインビュー」を目当てに泊まることも多いといいます。

 最後に百貨店の「タカシマヤゲートタワーモール」(地下1階~地上8階)などが入る商業施設とレストラン街(12~13階)を見て回りました。平日の昼前という時間の割には人が多いように感じられます。全面オープンから1年間のゲートタワー来場客数は約3000万人。タカシマヤゲートタワーモールとジェイアール名古屋タカシマヤ(セントラルタワーズ入居)の2館をあわせた2017年度の売上高は約1600億円で、2016年度の1.2倍になったといいます。

 JR東海が2018年4月5日に公表した2017年度の輸送概況によると、名古屋近郊のJR在来線の輸送実績は2016年度に比べ2%増加しました。ゲートタワーのオープンを機に、鉄道を使って名古屋駅を訪ねる人が増えた可能性もありそうです。

 ちなみに、地下5~6階には業務用の予備スペースがあり、2027年の開業が予定されているリニア中央新幹線の名古屋駅のスペースとして活用される予定です。ゲートタワーと「リニア名古屋駅」の改札口をどのように結ぶかなどの詳細は決まっていませんが、ゲートタワーで「名古屋みやげ」を買ってから地下深くに下るエスカレーターでリニアの改札口に向かい、東京行きのリニア列車に乗って帰路につくというのが観光客の定番になるかもしれません。

【了】

この記事の画像をもっと見る(19枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. おみやぁさん,これからは名古屋の時代だぎゃぁ(;O;)

    • だで!だで!!だで!!!
      ハヤシもあるでよ~。