小田急が初の「ミュージアム」建設へ 歴代ロマンスカーを展示(写真11枚)

小田急電鉄は新しい博物館「ロマンスカーミュージアム」の建設を決めました。歴代のロマンスカー保存車両などが展示されます。

海老名駅の近くに整備

 小田急電鉄は2018年4月27日(金)、新しい博物館施設「ロマンスカーミュージアム」を開設すると発表しました。2021年春のオープンを目指します。

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歴代の特急「ロマンスカー」が並ぶ館内のイメージ(画像:小田急電鉄)。

 ロマンスカーミュージアムは、小田急小田原線の海老名駅(神奈川県海老名市)の近くに建設。海老名電車基地と、新たにエリア開発が進む「ViNA GARDENS」にも隣接します。

 施設は鉄骨造の地上2階建て。1階では歴代の特急「ロマンスカー」である3000形電車「SE」や3100形電車「NSE」など「小田急の歴史を彩る車両」が展示されます。2階にはジオラマや電車運転シミュレーター、子どもが自由に遊べる「キッズゾーン」、カフェなどが設けられます。

 また、屋上には小田急線を走る列車の眺望を楽しめるビュースポットを設置。小田急は「お子さまから大人まで多世代がお楽しみいただける施設」を目指すとしています。

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エントランスの外観イメージ(画像:小田急電鉄)。
ミュージアムを鳥瞰したイメージ(画像:小田急電鉄)。

 施設の概要と展示車両は次の通りです。

●施設概要
・敷地面積:約4000平方m
・延床面積:約4400平方m
・構造規模:鉄骨造 地上2階建

●展示車両
・3000形「SE」
・3100形「NSE」
・7000形「LSE」
・10000形「HiSE」
・20000形「RSE」
・モハ1

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館内に設けられるジオラマのイメージ(画像:小田急電鉄)。
館内に設けられるキッズゾーンのイメージ(画像:小田急電鉄)。

 小田急をテーマにしたミュージアムが建設されるのは、小田急線の開業以来初めて。小田急は「鉄道ミュージアムの建設により、小田急線の歴史を後世に伝えていくとともに、新しく誕生する街のシンボルとして、新たな賑わいを創出します」としています。

 ちなみに、関東の大手私鉄9社のうち、車両の保存展示を伴う常時一般公開の博物館施設を現在運営しているのは、東武(東武博物館)と京王(京王れーるランド)、東急(電車とバスの博物館)、東京メトロ(地下鉄博物館)の4社です。

【了】

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Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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3件のコメント

  1. これは同時に、ミュージアム建設でファンの留飲を下げて浮かれムードができつつあるうちに9000形、2600形、2200形の通勤車群については用途が消滅したとして解体に踏みきる危険性が出てきたとも言えよう。

  2. いや、通勤車輌も展示して総合的な小田急博物館にすべし。シュミレーターも特急用、一般用、かつてあったデキ用など揃える。
    土休日は捌ききれないほどお客が来るだろう。小田急だから、おそらく全国から来る。

  3. 東武もこれくらいの郊外に博物館建設しとかないと旅客運賃が稼げないのに・・・