トヨタ燃料電池バス「SORA」、乗って見えた特徴と課題 普及目指しまずは都バスから

災害時は移動式発電機に

「SORA」に搭載されるFCスタックや駆動モーターは、「MIRAI」のものを流用しており、2台分を搭載。その性能は、FCスタックの最高出力が114kW(155ps)×2、モーターの最高出力が113kW(154ps)×2、最高トルクが335Nm×2となっており、ディーゼルエンジンのバスに近いスペックを実現しています。最高速は65km/hとなりますが、一般道の制限速度は60km/hまでなので問題はありません。もちろん、坂などが多い市街地の利用を想定したテストもしているといいます。

 また「SORA」には、大容量外部電源供給システムを採用。9kWの高出力と235kWhの電力供給能力を備えていて、災害時などに移動式発電機として活躍することができるのも、機能面の大きな特徴となっています。

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車体後部の頭上にはFCスタック、足下にはモーターが(大音安弘撮影)。

 早速乗車してみると、車内デザインや一部機能が専用となるものの、基本的には一般的な路線バスと変わりません。ただ走り出すと、圧倒的な差を実感できます。

 まずモーター駆動なので発進や加速はとてもスムーズ。車内もディーゼルエンジンのバスと比べ圧倒的に静かで、まるで乗用車のよう。一方で、路面の凹凸や曲がる際に、左右の揺れがやや大きく感じます。これは頭上にFCスタックなどを搭載しているために重心が高くなっているためでしょう。また後部よりの座席だったこともあり、キーンというモーター音が小さく響いてきました。高周波の音については個人差があるので、気になる人にはうるさく感じるかもしれません。ただ短距離移動がメインの路線バスなら、問題になることは少なく、静かでスムーズな動きをメリットと感じる人のほうが多いのではないでしょうか。

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コメント

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6件のコメント

  1. 個人タクシーの場合、ガスを入れに行く距離と消費を考えるとガソリンで仕事をするのも変わらないと聞きました。
    さてさて横揺れに影響する屋根の重量物は?ディーゼルバスの空調や冷凍冷蔵トラック他、燃料をガスとした場合のバスも高所に重いシステムがあるのは同じですが
    このバスの場合は屋根をフラットに見せるデザインも影響してるんじゃないでしょうか?
    他の量産バスとは違い、書面だけではなく(たまに抜き打ちで実測?)、このような特種なバスは製造会社で最大安定傾斜角度の値を出すに実測はしていると思いますが、よくここまで造り上げて実用にこぎ着けたな~と思います。

  2. 先行導入車からの変更点くらい書いてくれよ

  3. 車内の段差が従前のバスのまま。
    そろそろ日野ブルーリボンの中身からフルチェンジ希望。

  4. 再生可能エネルギーや超高温炉を使った電気分解によって大半のエネルギー需要を賄うことができる、水素エネルギー社会の構築、これが私の長年の夢だ。
    米国も含め、不安定な国々に囲まれ、不安定な地域からのエネルギー輸入に頼らざるを得ない我が国の状況を何としても変えたい。
    スイッチを入れればすぐに暖を取ることができ、スーパーに商品があふれているのが当たり前と思って思考停止している人間ばかりのこの国で、関係者の方にはぜひ頑張っていただきたい。
    国策を誤ったために禁油措置を取られ、300万もの命を犠牲にしたという事実がたったの70年前に起きたということを忘れてはならない。

  5. 基本路線から行けば「トヨタ」からではなく「日野自動車」から出すのが順当だと思うんですがね~
    実情は判りませんが、個人的にはトヨタが「オレがオレが!」って感じられて・・・

  6. 一定ルートから外れないし、公共インフラで補助金入れやすいし、バスってのはこういう実験にちょうどいいんだろうな
    韓国は非接触充電の実験を路線バスでやってるはずだし

    あと、前から疑問なんだけど、水素を製造するコストって安いの?