夜景広がる長野の駅で「四季島」1周年祝う 地元へ「感謝」の花束(写真38枚)

JR東日本の豪華寝台列車「TRAIN SUITE 四季島」がデビュー1周年を迎えました。長野支社は篠ノ井線の姨捨駅で記念イベントを開催。「四季島」客への観光案内を行ってきた地元団体への花束贈呈などが行われました。

応募倍率は約5倍に

 JR東日本の長野支社は2018年5月5日(土)の夜、篠ノ井線の姨捨駅(長野県千曲市)で豪華寝台列車「TRAIN SUITE 四季島(トランスイートしきしま)」の1周年記念イベントを開催しました。

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姨捨駅で行われた「四季島」1周年イベントの様子(2018年5月5日、草町義和撮影)。

「四季島」は2017年5月1日にデビューした、JR東日本の豪華寝台列車です。まず2017年5月1日から5月4日まで、東北、北海道方面を周遊する3泊4日コースの列車として初めて運行。続いて長野県や新潟県などを周遊する1泊2日コースが2017年5月5日から5月6日まで行われました。2018年5月5日は、最初の1泊2日コースの実施から1周年にあたります。

 姨捨駅は標高約550mの山の中腹にある駅。構内は全国的にも珍しいスイッチバック方式になっていて、列車は進行方向を変えながらホームがある線路に出入りします。ホームから善光寺平(長野盆地)と棚田を一望できることから「日本三大車窓」のひとつとされ、長野盆地の夜景を楽しめる駅としても有名です。

「四季島」は20時45分ころ、姨捨駅に到着。客は「四季島」運転にあわせて整備された展望ラウンジに移って長野盆地の夜景を楽しみました。この間、「四季島」を見に姨捨駅を訪ねた人たちにも、1周年記念のオリジナルしおりが配られました。

「四季島」はいったん姨捨駅を離れ、21時28分ころに再び入線。出発の直前、「四季島」の運行に協力している地元住民らに感謝するイベントが行われ、「四季島」トレインクルーがボランティア団体「楽知会」の塚田昭夫会長らにフラワーボックスを手渡しました。

 楽知会は千曲市で観光ガイドのボランティア活動を行っており、姨捨駅に「四季島」が停車するときは客への観光案内を行っています。塚田会長は「『四季島』のおかげで姨捨駅からの眺望が全国ブランドになりました。これからもお客さんに満足してもらえるよう、よりいっそう頑張っていきたいと思います」と話していました。

 長野支社の広報室によると、「四季島」は2017年5月1日から2018年4月までに76回運行され、1243組2390人が参加。このうち1泊2日コースは約480組、約910人が参加したといいます。2018年の10月から11月に行われる予定の1泊2日コースの倍率は5.8倍でした。

【了】

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Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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