営業列車で線路状況を遠隔監視 JR東日本が装置本格導入、線路点検が効率化
JR東日本が「線路設備モニタリング装置」を本格導入へ。線路の状態を遠隔監視することで、保線の省力化・効率化が実現。乗り心地も向上するといいます。
2020年度末までに50線区に導入へ
JR東日本は2018年7月3日(火)、線路の状態を遠隔監視する「線路設備モニタリング装置」を本格導入すると発表しました。
在来線の営業列車の床下に測定装置を搭載し、線路の状態を遠隔で監視します。JR東日本によるとこの技術の実用化は国内初といいます。
測定装置は軌道変位モニタリング装置と軌道材料モニタリング装置で構成。軌道変位モニタリング装置は照射したレーザーで線路のゆがみを測定し、データを保線技術センターに無線で伝送します。軌道材料モニタリング装置は、距離を測定できるプロファイルカメラと濃淡が分かるラインセンサーカメラにより、レールと枕木を固定する金具やレール同士をつなぐ金具の状態などを撮影。在来線の最高速度である130km/hにも対応します。
この装置を導入することで、補修作業がタイムリーにできるようになり、乗り心地の向上や効果的なメンテナンスが期待できるといいます。また、線路点検作業の省力化、効率化なども実現するとしています。
軌道変位モニタリング装置は39台、軌道材料モニタリング装置は36台を導入し、2020年度末までにJR東日本の線路延長約7割に相当する50線区で使用する計画です。
【了】
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