小笠原へ定期便は飛ぶか? 滑走路1000m以下の線も どんな飛行機なら運用できるのか

ほかに考えうる飛行機にはどんなものがある?

 RAC(琉球エエアコミューター)などコミューター路線で活躍していたブリテン・ノーマンBN-2B「アイランダー」は座席数が8~9席、後続距離は1400kmとなっており、短い滑走路での運用が可能でしたが、すでに旧式化した機材ですので、新たに使われる可能性は低いでしょう。

 南西航空(現:日本トランスオーシャン)や日本近距離航空(後にANAと合併)などで使用されたコミューター機のデ・ハビランド・カナダDHC-6「ツインオッター」は座席数19席、航続距離1434kmで800mの滑走路にて運用が可能でしたが、老朽化などを理由に退役しました。そして第一航空が新たに新型のDHC-6-400を導入し2015年に那覇~粟国(沖縄県粟国村)間で定期便を就航させましたが、現在は運休となっています。

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新日本航空のBN-2B「アイランダー」。同社は2018年7月現在、鹿児島~薩摩硫黄島路線便を定期的(毎週月、水曜)に運航している(画像:新日本航空)。
鹿児島県の薩摩硫黄島飛行場。滑走路の長さは600m(国土地理院の地図と空中写真を加工)。
東京都調布市の調布飛行場。滑走路の長さは800m(画像:国土交通省)。

 同じような長さの滑走路を持つ空港では、現状はどうなっているのでしょうか。

 運休中も含めて、コミューター路線が就航している1000m以下の空港は、東京都の調布飛行場、新島空港、神津島空港、北海道の礼文島空港、沖縄県の粟国空港、慶良間空港、波照間空港が、それぞれ800mとなっており、ほか新潟県の佐渡空港が890m、鹿児島県の薩摩硫黄島飛行場が600mなどとなっています。

 かつて、新潟~佐渡や那覇~粟国、石垣~波照間などでコミューター路線が運航されていましたが、現在はいずれも機体整備の問題や赤字化などで運休となっています。佐渡空港はその滑走路を、ボーイング737などジェットが運航できる2000mに拡張することを計画しており、工事が完成すれば東京や大阪からの直行便が就航する可能性も出てきます。

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コメント

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9件のコメント

  1. 国はSTOL飛鳥の開発をやめてしまったからね。
    ところで、オスプレイみたいなVTOLを民間に転用できないものだろうか?もしもできたら、そんな大規模な空港を造る必要もなくなるわけだし、救急患者搬送にも充分に役立つはずだ。

    • うちの国、その気になればそのオスプレイ30機足らずのお値段でB747やA380が欧州まで飛べ、24時間運用可能な海上空港(セントレア)作れるんですよ……(オスプレイ17機に3600億円に対して、セントレア総工費6000億弱)。「情報強者」のみなさんが入れたがるオスプレイ入れずに新空港作っちまった方が費用対効果高いんです……。

    • オスプレイではなく航空自衛隊のCー2輸送機の方が現実的な気がする。

  2. ところどころ日本語がおかしいです。
    肩書にライターとあり「プロの物書き」を自任していらっしゃると思いますので、具体的な箇所は指摘しませんが。
    よく読み直してから公開しましょう。
    読み直してわからないなら、物書きを辞めたほうがいいですよ。

  3. 飛鳥はマシとはいえオスプレイは離発着の時に滑走路を”焼く”から、それに対応したアスファルトやコンクリを使わなければ使えないし、たまに使うだけなら良いかもしれないが、定期で使うとなれば補修が現行のジェット機の方がマシになるレベルだろうな。
    開発中のベルV-280ならそうとう良いだろうがV-22はない。(もっともV-280は技術的なハードルが結構高いだろうけどな。)

  4. C-1を改造した飛鳥、STOL機としては優秀だったと思うんですよね。
    US-2の5機目のエンジンなど、その流れはまだ日本機の中に生きてはいますが。
    C-2を改造した飛鳥Ⅱ(仮称)があってもいいと思いません?

  5. 安価で行けるのは良い事だが
    小笠原へ行って何を見るかが問題だな

  6. デハビラントカナダのダッシュ7はもう絶版になってしまったのでしょうか

  7. 1000キロの距離に 1300~1400キロの機材では
    八丈島までも戻ってこれず
    小笠原近傍まで行っているのに何かの事情で着陸できなければ海の藻屑確定?
    途中はひたすら海の上なのだから
    理想は目的地までの2倍余となる2000キロちょい超えの航続距離
    最低でも八丈島までは戻れる1700キロ程度の航続距離が無いとダメでしょ…
    さて…
    千メートル滑走路で発着ができ
    そんな足の長さのある機材は……