東海道新幹線の車内で「不測の事態」 殺傷事件受けJR東海が対応訓練(写真51枚)

JR東海が東海道新幹線の異常事態に対応するための訓練を実施。今回は地震発生時の避難訓練のほか、車内で発生した「不測の事態」に対応するための訓練も行われました。

新たに導入する「さすまた」など使用

三島車両所に留置されたN700Aの編成で行われた「不足の事態対応訓練」(1分23秒)。

 JR東海は2018年8月22日(水)、東海道新幹線の三島車両所(静岡県三島市)で「お客さま避難誘導訓練」と「不測の事態対応訓練」を実施しました。

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東海道新幹線の三島車両所で行われた訓練の様子(2018年8月22日、草町義和撮影)。

「お客さま避難誘導訓練」は、JR東海が定期的に行っている訓練のひとつです。今回は走行中に大規模な地震が発生し、列車がホームのない線路上で止まったという状況を想定。1~2号車の乗客150人を外に誘導して最寄りの駅まで避難させるという訓練が行われました。

 これに続いて14号車の車内で行われた「不測の事態対応訓練」では、不審者が凶器を持って暴れるというケースを想定して行われました。不審者役の男性が凶器を振り回し、近くにいた数十人の乗客役が避難。防護用の盾を持った車掌が男性を両側から取り囲み、さすまたを持った警備員が男性を取り押さえました。

 東海道新幹線では2018年6月、刃物を持った乗客がほかの乗客を殺傷する事件が発生。これを受けてJR東海は、警備員による巡回強化や、スマートフォンのグループ通話機能を使った乗務員の情報共有などの対策を進めています。

 7月には安全確保のための列車内搭載品の強化を発表。乗務員用の防護盾や耐刃手袋、耐刃ベスト、警備員用の防護盾とさすまたを新たに搭載することにしました。8月から順次搭載し、年内には搭載が完了する予定です。

 今回の「不測の事態対応訓練」も、事件発生を受けた対策の一環といえます。訓練に参加した鉄道警察隊の関係者は「(さすまたなどの防護品は)使い方を誤ると逆に相手の武器になってしまいます」と話し、乗務員の訓練が必要であることを指摘していました。

 JR東海・新幹線鉄道事業本部の田中 守本部長は訓練終了後の記者会見で「訓練を重ねて練度を上げて、安全確保を図ってまいります」と話す一方、空港や中国の鉄道駅などで行っているセキュリティチェックの導入については「東海道新幹線は毎日40万人前後の人が利用しています。それらの方々(の手荷物)を改札でチェックするのは事実上無理です」と述べ、荷物検査以外の対策を強化していく方針を示しました。

【了】

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Writer: 草町義和(鉄道ライター)

1969年、新潟県南魚沼市生まれ。鉄道趣味誌で列車の乗車ルポや幻の鉄道(未成線)の散策記などを多数発表してきた。著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。趣味はアサガオ、ゴーヤの栽培。

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コメント

3件のコメント

  1. まあ最近は抜き打ち監査も影を潜めてるし、献立通りの3分クッキングも悪くはないか?w

  2. 幼稚園のお遊戯レベルだな。
    それはさておき昔は鉄道公安を国鉄が持っていて活動してたけど、JRになって鉄道警察官になったのは良いけど県警の所属になって県境を超えて動くとややこしいし、鉄道以外のお仕事もあるからなぁ。
    本音で言えばめんどくさいのだろう。

    • なるほど、たしかに鉄道警察官は県警よりも警察庁直轄のほうがいいですね。改革を望みます。