踏切で待ってたら、新幹線N700Aが現れた 日本唯一の風景(写真57枚)

踏切排除など、安全性を確保することで高速走行を実現している新幹線。ですが、N700Aや700系といった新幹線車両が通る珍しい踏切が、静岡県にあります。「フル規格新幹線」の車両が通過する踏切は、ここだけです。

踏切を排除し、高速走行を実現している新幹線

踏切が鳴って、遮断機が降りて、やって来たのは新幹線N700A(53秒)。

 新幹線は、踏切を排除するなどして安全を確保し、そのスピードを実現。よって、その「本線」に踏切はありませんが、東海道新幹線の「本線」から、JR東海の浜松工場へ至る引き込み線にはそれがあり、N700Aや700系などがやってきます。浜松工場は、新幹線車両の整備などを行う場所です。

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踏切を通過する新幹線N700A。浜松工場のイベントに合わせて運行された列車のため、ギャラリーが多く、歓声も聞こえた(2018年9月16日、恵 知仁撮影)。

 この「西伊場第1踏切」は、東海道新幹線で唯一の踏切。列車は低速で走るため、安全性の問題はありません。列車が通過しないとき、踏切の線路側は柵でふさがれます。

 またこの踏切は、「フル規格新幹線」(東海道、山陽、九州、東北、北海道、上越、北陸)の車両が自走して通過する唯一の踏切でもあります。

 山形新幹線(福島~新庄)と秋田新幹線(盛岡~秋田)は、「フル規格新幹線」との直通運転を可能にした「在来線」であるため、その車両が踏切を通過する風景は珍しくありません。車両の大きさも、「フル規格」よりひとまわり小さい在来線サイズです(「ミニ新幹線」と呼ばれる仕組み)。

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列車が通過しないとき、線路側は柵でふさがれている。
柵の奥にJR浜松工場が広がり、車両も見える。
踏切を通過するN700A。車内と車外で手を振り合う風景も

 ちなみに、この映像・写真の踏切を通過するN700Aには、乗客がいます。2018年9月16日(日)、JR東海は浜松工場の一般公開イベント「新幹線なるほど発見デー」を開催。この来場者を乗せて、東海道新幹線の本線から引き込み線に入り、浜松工場まで直通運転された特別列車だからです。この列車には、旅行商品の購入で乗車できました。

【了】

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