次世代新幹線N700S「最大の特徴」の走行試験開始 8両で東海道を走り、そして世界へ?(写真14枚)

JR東海が開発した次世代新幹線「N700S」が、その「最大の特徴」を検証する走行試験を開始しました。それは「標準車両」である、ということ。もしかしたら次世代の「ドクターイエロー」も、N700Sから生まれるのかもしれません。

東海道新幹線は16両編成だけど…

「本領」発揮の試運転に入った次世代新幹線N700S(56秒)。

 東海道新幹線の営業列車はすべて16両編成で、2018年3月より試運転を行っている次世代車両のN700Sも、16両編成で登場しました。

 このN700Sが2018年10月、8両編成になりました。この「短編成化」には、大きな意味があります。

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8両編成になった次世代の東海道新幹線車両「N700S」(2018年10月24日、恵 知仁撮影)。

 JR東海がこのたび開発したN700Sは、路線環境に応じて編成を6両や8両など、柔軟に調整が可能(搭載機器の小型化により実現)。全席にコンセントを用意といった特徴もありますが、国内外各路線の環境に合わせて「低コスト」で、「タイムリー」に提供できるフレキシブルな「標準車両」であることが“最大の特徴”です。

「JR東海が技術協力しているアメリカ・テキサスの高速鉄道計画は8両編成を想定しておりますし、技術支援している台湾高速鉄道は12両編成です」(JR東海 新幹線鉄道事業本部 副本部長 上野雅之さん)

 N700系など、従来の車両でも16両からの短編成化は可能で、実際に山陽・九州新幹線で走っていますが、それにあたって設計の変更や確認が必要だったとのこと。しかしN700Sであれば容易に編成を調整でき、「低コスト」かつ「タイムリー」に、各路線の環境にあった新幹線車両を提供できる――それが、世界展開も進めているJR東海の次世代新幹線車両「N700S」最大の特徴、というわけです。

 このたびの8両編成化は、いわばその“本領”である「標準車両」であることの試験。今春より始まった走行試験は、順調に進んでいるというN700S、このたび新たな、そして核心的なステップに入りました。

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