世界最長1万m越え滑走路が湖底にあるワケ 米エドワーズ空軍基地 滑走路数も世界最多!

世界最長滑走路は幅もハンパない!

 エドワーズ空軍基地の滑走路本数は、なんと14本。これはアメリカ最大の民間空港である、シカゴ・オヘア空港の8本をも遥かに上回り、文句なしに世界最多の滑走路を持つ飛行場となっています。

 そして、エドワーズ空軍基地に存在する「滑走路17/35」が世界最長の滑走路であり、こちらも驚きの1万1909mという破格の長さ。これはおそらく、ボーイング747「ジャンボジェット」でさえ、離陸しそのまま着陸するのに十分な長さであると思われます。そのうえ幅が274mもあるため、小型自家用機ならば滑走路を横切るように使っても離着陸できるでしょう。

 エドワーズ空軍基地における2番目に長い滑走路は8771m、3番目に長い滑走路は2本あり7033mとなっています。なぜエドワーズ空軍基地には、このように格別に長大な滑走路があり、しかも合計14本も存在するでしょうか。

Large 190221 edw 02

拡大画像

ドラッグシュート(減速用パラシュート)開発試験のために乾湖へ着陸するB-52爆撃機(画像:NASA)。

 実はエドワーズ空軍基地のこれら滑走路は、「ロジャース乾湖」と呼ばれる最終氷期(およそ7万年前から1万年前まで)に干上がったと推測される湖を、自然そのままに使ったものです(舗装された普通の滑走路もあり)。ロジャース乾湖の湖底は地球の曲率よりも平らであり、局所的なひび割れや陥没を補修する必要があるものの、B-52爆撃機やC-5輸送機など大型航空機の離着陸さえ可能な、硬い粘土質の砂漠が10kmから20km四方に広がっています。ゆえに舗装が必要なく、常識外れに長い滑走路を何本も引くことができるのです。

この記事の画像をもっと見る(4枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. 将来はスペースプレーンが離着陸する宇宙港になりそう

  2. 離陸重量1000トン超クラスの超大型貨物機とか妄想できるな、こんだけあったらw