西鉄「ザ・レール・キッチン・チクゴ」に乗ってみた! 「通勤路線の観光列車」とは?

車窓は「ウリ」ではない?

 ただ、「ザ・レール・キッチン・チクゴ」が走る天神大牟田線は、大都市とその郊外を結ぶ典型的な通勤路線。ビルが立ち並ぶ福岡の中心部から郊外の住宅街、そして田園地帯へと風景が移り変わるなか、福岡県南部の大牟田方面へと延びています。車窓に絶景が広がっているわけではありません。

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「ザ・レール・キッチン・チクゴ」の車窓(2019年3月12日、草町義和撮影)。

 これについて吉中課長は「他社の観光列車に乗ってみて分かったのは、みんながずっと外の景色を見ているわけではなく、食事や会話も楽しんでいるということ。景色が動いているのは重要ですが、絶景がないからといって悲観する必要はないと思います」と話します。

「ザ・レール・キッチン・チクゴ」の予約サイト(2019年3月13日18時時点)によると、ランチコース(下り大牟田行き)は6月まで満席。ディナーコース(上り西鉄福岡行き)は4月以降に空きがあります。このほか、西鉄福岡駅から太宰府駅までを約40分で結ぶブランチコースも6月から運転され、一部の日は席に余裕があります。

【了】

【写真】設備、料理、車窓…出発から到着まで

Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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1件のコメント

  1. 厳しい言い方するけど、地元の人取り込みは無理がある。
    地元の人はこういったものより、謎解きゲームとコラボとかそういったものにしか興味がない。
    外国人や県外の観光客、鉄道ファンならいいかもしれないけど。