入場券にもある定期券、誰がどんな目的で使っている? 背景にある駅の「構造」

定期券には列車に乗るための「定期乗車券」だけでなく、駅改札内のコンコースやホームに入るための「定期入場券」もあります。定期入場券の購入費を補助する自治体もありますが、どのような目的で購入されるのでしょうか。

自治体が購入費を補助するケースも

 東武鉄道の伊勢崎線(東武スカイツリーライン)と野田線(東武アーバンパークライン)が乗り入れている春日部駅(埼玉県春日部市)は、東口と西口にそれぞれ駅舎を設けています。約60m離れた東西の両駅舎はふたつの通路で結ばれていて、エスカレーターやエレベーターも設置されています。ただ、この通路は改札内にしかなく、駅の外で線路を越えようとすれば、約200mから300m離れた踏切や地下通路を通らなければなりません。

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東武鉄道の春日部駅は自由通路がない(2018年4月、草町義和撮影)。

 しかも、この踏切はいわゆる「開かずの踏切」。時間帯によってはかなりの時間、列車の通過を待たなくてはなりません。地下通路もバリアフリー設備がなく、高齢者や体の不自由な人には使いにくいという問題を抱えています。そのため、春日部駅の東西を頻繁に行き来する人は定期入場券を購入し、改札内にある通路を通り抜けているのです。

 春日部市も、春日部駅を通り抜けるための補助制度を導入。高齢者や障害者、市内在住の未就学児の保護者を対象に、通常の入場券か定期入場券の購入費を助成(上限は大人1000円)しています。

 ちなみに、春日部駅とその前後の線路を高架化する都市計画が、2019年3月8日に決まりました。これが実現すれば、改札内を通ることなく東口と西口を行き来できるようになります。

 JR中央本線の高尾駅(東京都八王子市)も、北口と南口を結ぶ自由通路がないため、定期入場券を買って改札内を通り抜ける人が存在。八王子市は駅の橋上化とあわせた南北自由通路の整備を進めてますが、整備には時間がかかることから、時限的な支援策として65歳以上の人や障害のある人に、駅構内の通り抜けに必要な入場券、または定期入場券の購入費用の一部を補助しています。

【了】

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