ブレーキ踏むとキィィィ… 「鳴き」の原因と対策 放っておくとどうなる?
運転中にブレーキを踏むたびに、「キー」という異音が鳴ることがあります。ブレーキパッドの取り替え目安を示すサインにもなる一方、それを新品に交換してから異音が鳴り出すことも。どう対処すべきなのでしょうか。
ブレーキパッドを交換しても発生する「鳴き」
クルマのブレーキを踏んだときに発生することがある、「キー」などという甲高い異音は、一般的に「鳴き」と呼ばれます。どのような原因で発生するのでしょうか。
乗用車の多くでは、前輪にディスクブレーキ、後輪にドラムブレーキと呼ばれる方式のブレーキが採用されています。ある自動車整備工場の代表によると、特にディスクブレーキで鳴きが治まらないケースが多いそうです。
ディスクブレーキは、車輪とともに回転するディスクローターと呼ばれる金属の円盤を、ブレーキパッドと呼ばれる部品で表と裏から挟みこむことでクルマを減速、停止させるものです。このディスクローターは「外に露出しているので、雨の日には薄いさびが出て、それにより鳴きが発生することがあります」とのことですが、一方でこのケースであれば数km走れば鳴き治まりまるといいます。
「問題は、鳴きがずっと治まらない場合です」(自動車整備工場代表)
その原因のひとつは、ブレーキパッドの摩耗です。パッドのディスクローターに接触する面(摩耗材)が削られ、金属の裏板がローターに当たって音が発生するケースがあり、この場合はただちにパッドを交換したほうがよいでしょう。パッドの摩耗具合は、あまりブレーキをかけない高速走行が主体か、ブレーキングが多い街乗りが主体か、というようにクルマの乗り方によって大きく変わるほか、ミニバンなどの重いクルマは特に摩耗しやすいそうです。
しかし、ブレーキパッドを交換しても、鳴きが治まらないことがあります。前出の自動車整備工場の代表はこの場合、ディスクローターを疑うケースが多いそうです。パッドが当たることによるディスクローターの摩耗が鳴きの原因になるのですが、その摩耗のパターンも2通りあるといいます。
ブレーキの効きは問題なくても音がする?
ひとつは、ブレーキパッドを交換したことで、ディスクローターの従来パッドが当たっていなかった部分までパッドが当たるようになってしまうケースです。
「ディスクローターは、ブレーキパッドが当たる範囲はしだいに削れ、当たらない範囲は新品の厚さのまま残ります。その厚い部分にパッドが当たるようになり、鳴きが発生するのです」(自動車整備工場代表)
この場合、ディスクローターの一部にしかブレーキパッドが当たっていないこともあり、ブレーキの効きも悪いそうです。
もうひとつは、古いブレーキパッドの摩擦材がディスクローターに付着するなどして、ローターが偏摩耗しているケースです。ローター表面にレコード盤のような溝が生じているため、パッドを新品にしても当たり方が均一にならず、鳴きの原因になるといいます。
「このケースの場合、ブレーキの効き自体は問題ないことが多いですが、低速時にブレーキパッドがディスクローターに少し当たるくらいの強さでブレーキを踏んだときほど、鳴きやすいでしょう」(自動車整備工場代表)。
このほか、効きを重視したスポーツタイプのブレーキパッドに交換されているケースなども、ブレーキ力が強いぶんローターを削る力も強く、鳴きが発生しやすいといいます。日本よりも高速で走ることが想定されている、輸入車のブレーキなども同様だそうです。
対策としては、整備工場でブレーキパッドとディスクローターのどちらも交換すること、あるいはローターの一部を削り、パッドがローターへ均一に当たるようにすることが挙げられるといいます。自動車整備工場の代表は、「鳴きの原因はこれ以外にもあり、一概にこうと判断できるものではありません。整備工場でも様々なケースを疑って、適切な対処をしていきます」と話します。
【了】
ん~部品の回転を早める意図なのか?
取り替え部品のほうが消耗は激しいよね、例えば平成初期のカリーナもマイナー以降は前期型よりパッドの減りもジョイントブーツの破断も際立ったしね。
品質落とした新型が旧車を越せない現実の悪い継承は今でも存在するがね