国境なき医師団を支える日本人自動車整備士 定評のランクル、現地で日本人重宝のワケ

世界中で医療を中心とした人道支援を行う「国境なき医師団」、そのスタッフの約半分は非医療関係者です。現場の活動を支える自動車整備士もそのひとりで、とりわけ「日本人の整備士」が、世界で必要とされる場面があるそうです。

「部品の確保」が命を左右する

――MSFの派遣先では、どのような仕事をされていたのでしょうか?

 最初に派遣されたパプワニューギニアでは車両の運用管理がメインで、消耗部品の調達や管理のほか、現地スタッフに日常的な点検整備を教えることも行っていました。スーダンでは整備がメインでしたが、現地で雇った運転手などのスタッフに、簡単な点検整備のノウハウを教えていく点は同じです。

――世界の道なき道を行くイメージがありますが、クルマの傷みも激しいのでしょうか?

 そうですね。現地はアスファルトの道路であっても石や段差が多かったり、特に雨期には大きな水たまりや、ぬかるみが随所で発生します。このためサスペンションのブッシュ(衝撃を吸収するゴムパーツ)のへたりが早いなど、ステアリング関係への影響は特に大きいでしょう。

 交換する部品は、現地調達だとフェイクパーツ(贋物)が出回っているため、フランスのMSF本部から取り寄せるケースが多いです。お金はかかりますが、こうした部品は身の安全に直結するため妥協しません。医療で使う薬でも同様で、現地の薬は極力使わないようにしています。とはいえ、現地政府の方針で海外からの部品輸入に制限がかけられるようなケースもあります。

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パプアニューギニアにて。ボートで移動することもあり、船外機の整備も自動車整備士が担う(画像:国境なき医師団)。
パプアニューギニアの現地スタッフのドライバー(画像:国境なき医師団)。
「国境なき医師団」のトヨタ「ランドクルーザー」。大きな鉄製バンパーや通信用のアンテナを備える(画像:国境なき医師団)。

――なぜトヨタのクルマが使われるのでしょうか?

 トヨタ車というより、とりわけ「ランドクルーザー」です。私が赴いた国々では「トヨタ」イコール「ランドクルーザー」を指すほどで、MSFの活動も多くは「ランドクルーザー」を使います。

「ランドクルーザー」は壊れにくく、どこでも走れるという悪路走破性にも定評があります。アフリカでは、日本から入ってくる10年から15年落ちの車両を、200%の輸入税を払ってでも買い求める人が少なくありません。そのためトヨタのディーラーがある国も多く、MSF本部からの部品取り寄せが難しい場合に、現地調達も比較的しやすいのです。「ランドクルーザー」の信頼性は、ひとつひとつの部品の精度にあると私は考えます。だからこそ信頼できる純正部品の確保が重要なのです。

【写真】ハンパない悪路走破性! 国境なき医師団の「ランドクルーザー」

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コメント

2件のコメント

  1. 個人的には40系が好きですが、ダイナに搭載されていたB型ディーゼルはDAIHATSU製ても言われてましたが40系にはマッチしたエンジンでしたね

    しかしダイナや日野のレンジャー2のHV系では評価はよくなかったですね

    壊れないと言うのは壊れないように要所にコストをかけているからで商用車感覚では当たり前の話ですね。

    まあーランクル信者もいるようですが、もはやランクル級の車を生産するメーカーが少ないことを考えれば当たり前なのかもしれませんね。

    私はいすゞが外注下請けを通じて生産していたUBS型ビックホーンの55型が好きで4JB1型エンジンにインタークーラーターボを付けたじゃじゃ馬ぶりと言えば今でもはっきりと覚えています。

    4J型は今でもエルフに搭載されてる原型エンジンですがランクルのB型よりトルクフルで速かった記憶がありますが難点としては低回転のトルクが薄く今回の記事のような道無き道では使いにくいというところが難点でしたかね

    トヨタのB型も初代デュトロのXZU型とは別にBU型として設定されてましたが今は排ガス規制の煽りで消えてしまいました。

  2. そりゃ、世界中で売られてテロリストやゲリラに大人気ですから。武装テクニカルとしてね。

    23mm連装高射機関砲で榴弾を、一般市民に向けて発砲するのが流行ってます。自分から半径3m以内に着弾したら先ず助かりません!

    他にも50mm迫撃砲積んだり、攻撃ヘリから57mmロケット弾ポッドを移植して、多連装ロケット砲車にしたり、自爆テロに使ってみたりと。

    ISISというクルマが有ったが、テロリストと同じ略称で絶版車に成りましたし。

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