外航船「機関長」の仕事を聞く 船上だけでないエンジニアの職務 その魅力、なり方は?

「機関長」に向いているのはどんな人?

――津田機関長の考える、機関長の適性というものはありますか?

 船を動かすというのは、自然相手でもありますし、周りと力を合わせることが何より大切です。どれだけ技術的に優れていても、独りよがりでピンポイントしか見えなくなる人には難しい仕事だと感じています。私の好きな言葉は「和敬/Respect each other」なのですが、同じ船乗り同士、お互いに尊重し合うことを抜きに、安全運航は成り立ちません。それは機関士、航海士に関わらず言えることだと思います。

※ ※ ※

 何を質問しても、まっすぐに熱い、胸のすくような答えを返してくれる津田機関長。思い描く「理想の海の男!」という感じでした。インタビューを前に、「機関士」というお仕事についてじっくり考えてきてくれたのが伝わりました。

 ちなみに津田機関長は、購入した家電のカタログと金額は保管しておき、買い替え時にはスペックの進化と電力消費量などを徹底比較してから購入するそう。機械に強いと、いろいろ見えてしまうようですね。

●「機関長」のお仕事:日本郵船 津田達矢さん
・世界的協調性:☆☆☆☆☆kw
・整理整頓力:☆☆☆☆☆kw
・理系男子度:☆☆☆☆☆kw
・押忍! 指数:☆☆☆☆☆kw
・家電修復力:☆☆☆☆kw(ただし原因究明力は☆☆☆☆☆kw)
(kw=キロワット。船の主機関の出力を表す単位)

【了】

【写真】最大出力は軽自動車300台分! 自動車専用船の心臓部

Writer: 大西紀江(ライター/編集者)

静岡・伊豆出身のライター、編集者。乗りものオタクの総本山ともいうべき某出版社の編集を経て、フリーランスに。以来、自動車を中心に模型から時計まで、幅広く執筆&編集を手掛ける。象の調教師の免許あり。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

1件のコメント

  1. 単位は正しくkWと書いてほしい