名鉄特急「ミュージックホーン」の魅力 「パノラマカー」から半世紀以上 なぜ浸透?

歴代の名鉄特急に搭載されているミュージックホーンは、分かりやすく耳触りの良いメロディで半世紀以上にわたり親しまれています。7000系電車「パノラマカー」の引退から10年がたちましたが、現在まで連綿と続く、その魅力に迫ります。

駅進入時や犬山橋を渡るとき、特別なときに鳴らされる

 名鉄のミュージックホーンは最新の特急用車両にも搭載されています。実は登場してすでに半世紀年以上が経つ伝統的なものです。そんな由緒あるミュージックホーンを大音量で鳴らしながら高速運転する特急の姿を見て、地元の人々はいつしか「どーけーよー……」という、揶揄するような歌詞を付けるようになりました。少し悪戯で物騒な感じですが、それがかえって子どもたちでも口ずさみたくなるようで、徐々に歌詞とともにそのメロディが浸透していったのでしょう。

 犬山線の木曽川に架かる犬山橋(犬山遊園~新鵜沼)は、かつて電車と自動車が橋上を並走する鉄道道路併用橋でした。電車の最高速度は25km/hであるものの、自動車と同じ橋を走るわけですから、危険な場面が多々発生します。当時、現場を通る特急列車は注意喚起のためミュージックホーンを鳴らし続けながら橋を渡っていました。その姿はまさに「どけよホーン」とも言わんばかりのものだったのです。

 ミュージックホーンは通常の気笛と違い補助警笛としての役割になるため、特に明確な使用方が法規で決められているわけではありません。しかし実際は、人が多くいるホームに列車が進入するときや、高速で駅を通過する場合などに、存在を知らせるために鳴らされています。

 また、小さな子どもが大勢乗車していたときや正月など新年に祝うため、あるいは記念式典の際には列車出発時に号砲のような役割として会場を盛り上げるためなどにも使われたりします。このような特別な存在だからこそ、ファンの心にいつしかメロディが印象付いているのでしょう。

【写真】名鉄の元祖ミュージックホーン車両「パノラマカー」

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