「空中空母」搭載機なら脚などいらぬ! 割り切りすぎた戦闘機「ゴブリン」の挑戦

俗に「ロマン兵器」などと呼ばれる軍事兵器がありますが、「空中空母」もその類かもしれません。これを実現しようとしたアメリカ軍は、本当に「地に足のつかない」戦闘機を作ってしまいました。試作戦闘機「ゴブリン」の顛末を追います。

空中給油機の実用化がとどめを刺す

 XF-85「ゴブリン」の開発が中止となった同じ年、、B-29爆撃機の改良型であるB-50爆撃機が、空中給油機の支援を受ける形で世界一周無着陸飛行を成功させ、空中給油の有用性を世界に示します。これによりアメリカ空軍のなかでは、戦闘機の航続距離が足りないのであれば空中給油機を用いればよい、という見方が大勢になっていきます。

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飛行試験で、テスト母機のB-29からアームで機外に出されたXF-85(画像:アメリカ空軍)。

 こうして、アメリカ軍における爆撃機へ戦闘機を搭載するというプランは進展せずに終わりました。しかもこの後、敵地への攻撃手段は弾道ミサイルへと移り、爆撃機が敵地奥深くまで飛ぶ必要もなくなりました。

 振り返ると、アメリカは1930年代前半にも飛行船に戦闘機を搭載したことがありました。この時は飛行船の方にフックを付け、それに引っ掛ける形で発進回収を行いました。これはアメリカ海軍が作ったもので、B-36「ピースメーカー」とXF-85「ゴブリン」の組み合わせはアメリカ空軍が考えたものですが、歴史は繰り返したといえなくもありません。

【了】

【写真】同行できる護衛機がない! 1万km以上飛行可能なB-36爆撃機

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子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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