エアバス最新鋭機「A350 XWB」の「XWB」には複雑な歴史がある 日本ではJALが導入

大幅に見直されたA350「XWB」 進化系「A330」もデビュー

 これを受けてエアバスは2006(平成18)年、これまで発表していたA350の計画を取りやめ、新設計機の開発に乗り出します。

 機体のサイズはA350よりもひと回り大きくなり、ライバルのボーイング787と同じように新素材を機体の半分以上に採用します。初期型「A300」シリーズから踏襲されてきた真円型の胴体も再設計し、客室を拡張します。

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ANAのボーイング787-8型機(2019年5月、伊藤真悟撮影)。

 改めて発表されたA350客室の横幅は、最大約5.61m。ボーイング787シリーズの5.49mより広くなりました。これまでのエアバス機より、またライバルであるボーイング787シリーズよりワイドな客室を導入したこの機体は、今までとの違いを強調するためか「A350 XWB」という名称に改め、現在に至ります。

 なお、「A350(無印)」で発表されていた、A330シリーズの胴体をベースにした進化系に相当するモデルは2014(平成26)年、A350 XWBの試験飛行が終わったすぐあと「A330neo」として着手されます。これまでのA330から主翼の設計変更や、新素材、新エンジンを採用した機体で、短胴型のA330-800、長胴型の-900ともにA350 XWBとくらべると、ひと回り小型です。

「A330neo」は2019年8月、南太平洋ニューカレドニアの航空会社、エアカランが成田~ヌメア(ニューカレドニア)線に日本で初めて投入しています。

【了】

【表】A350XWB、A330neo、ボーイング787シリーズを比べる

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コメント

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1件のコメント

  1. XWB、ドリームライナー共に乗りましたが座席配列は全く同じ3-3-3(最後尾席は除く)でした。よって機材の差は乗客にとってはほとんどなくなったので、価格とシートピッチ、エンタメや機内サービスが競争の主体になりそうですね。