日本では見ない「ボーイング717」どんな飛行機?実はダグラス系 T字尾翼 後部エンジン

DC-9発展形も好調だったものの… 717となった経緯とは

 マグダネル・ダグラスとなり、型式のアルファベットが「MD(マグダネル・ダグラス)」となったあとも、同社はDC-9の系譜をもつシリーズを次々をデビューさせます。エンジン、機体設計の変更などを行った、当時の先端技術を盛り込んだ発展形の「MD-80シリーズ」は5つの型式で、計1100機以上を売り上げます。

 ついで低燃費で低騒音なエンジンを導入し、座席数や機内装備に変更を加えた「MD-90」をデビューさせ、そして現代のリージョナルジェットのような100席クラスで、MD-90の短胴、短距離型である「MD-95」を発表しますが、このとき同社は大きな転換点を迎えます。

 マグダネル・ダグラスは、同社が手掛ける三発エンジンのワイドボディ(複通路)機であるDC-10の発展形、MD-11の売れ行きが芳しくありませんでした。またDC-9の系譜をもつこれらのシリーズにも、エアバスA320シリーズや、新仕様のボーイング737シリーズといった、同クラスのライバルが他社に出現します。加えて、当時の景気の低迷を受け、軍用機の部門業績も良くなく、苦しい状況が続いていました。

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ファーイースタン航空のMD-82型機(2019年7月、乗りものニュース編集部撮影)

 そして1996(平成8)年、マグダネル・ダグラスはボーイングとの合併を発表します。このときまだ開発途中だった「MD-95」は取りやめとなる流れもありましたが、航空会社側がこれを拒否します。この結果生まれたのが、ボーイング717シリーズです。

 ボーイング717として生まれ変わったMD-95は、1998(平成10)年に初飛行を迎えます。しかし、このとき徐々に他社でリージョナルジェットが台頭していたほか、ボーイング737の一部型式とは客席数が重複しており、かつてあった「二発ジェットの短距離型機」という強みもすっかり薄れてしまい、2006(平成18)に155機で生産終了となりました。

 現在717は先述のアメリカ、オーストラリアなど海外の限られた航空会社でしか運航されておらず、そして短距離モデルであることから、それぞれの国での近距離路線運航がメインのため、遠く離れた日本ではなかなかお目にかかれない、といった状況なのです。

【写真】JASでも運航していた「717」の先輩 ダグラス「DC-9」

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コメント

1件のコメント

  1. 元々、ボーイングのモデル717の形式は軍用輸送機KC135の民間形に付ける予定だったんだよね。707と見た目は変わらないけど、胴体の太さが微妙に違うらしい。
    ちなみに707の軍用形はKC137。
    あと、707の短距離短胴形として720というのもあった。
    ボーイングで大量に製造されているにもかかわらず、日本の航空会社では1機も採用されなかったのは757というのもある。