戦車が空から降ってくる!水上を走ってくる!空挺戦車M551「シェリダン」の理想と現実

空中から投下できて、水陸両用で、それでいてミサイルも撃てる強力な戦車砲を搭載という、ラーメンにたとえるなら「全部のせ」のような戦車をアメリカは作ろうとしたわけですが、しかし世の中それほどオイシイお話はありませんでした。

とにかく軽く! 軽量化を徹底するためには材料から

 まず彼らは、空挺戦車や水陸両用戦車としての性能を重視するため、徹底した軽量化に取り組みました。車体の素材に選ばれたのはアルミ合金です。

 アルミ合金といえば、一般的に想像しやすいのはやはり缶ジュースなどの容器でしょう。とはいえ、あのジュースの缶が、そのまま戦車になったわけではなく、合金の種類としてはまったく別の、強度を大きく上げたものです。たとえば軽くて丈夫で航空機の材料として広く使用されるジュラルミンもアルミ合金の一種です。「シェリダン」に使用されたのは、そうしたアルミ合金のなかの「7000番台」に分類されるもので、同じ7000番台には零式艦上戦闘機にも使用された超々ジュラルミンなどが見られます。

 また、全体がアルミ合金だったわけではなく、砲塔は圧延防弾鋼板を溶接したものが使用されていました。加えて水陸両用戦車としての浮航性を確保するために、車体側面は中空装甲として中にウレタンフォームを充填し、水に浮くようにしました。

 主砲には、要求通り152mm口径のガンランチャーが装備されました。「ガンランチャー」とは、砲弾と対戦車ミサイルの両方が発射可能な砲のことで、当時、最新鋭であった対戦車ミサイルと多目的弾を合わせて30発搭載可能でした。エンジンは、V型6気筒液冷ターボチャージド・ディーゼルエンジンを採用。軽量で機動性が高いのが特徴です。

 ただ、ここまでしても重量だけは10tという要求を守れず、約15tとなりました。しかし、全長約6m、全高約3mという、中戦車と並んでも遜色ない大きさの戦車でこの重量は画期的です。こうしてM511「シェリダン」は制式採用されました。

【写真】ソ連車両を模したM551「シェリダン」

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コメント

5件のコメント

  1. 私はムスカ大佐だ。大同少尉殿、ようやく特殊鋼の結晶の秘密を理解したようだね。しかしそれでは宿題は終わっていない。古事記にも不完全ながら書いてあるだろう。これこそが、全世界を支配する制空権なのだ。まあ仕方がない、臣下の礼をくれぐれも忘れぬように。

  2. なんか内燃機関シンポジウムで某博士がいっていた内容に聞こえてしまうのは私だけか?

  3. ついでにいっておこう。イーロンマスク氏のスペースXの爆発炎上をみてもNASAもどうやらこの結晶の秘密を掴んでないようだ。

  4. あの電気自動車テスラーの人?ロケットはエンジン、電気自動車はモーターなんで関連性がないのになぜ?

  5. ダイヤモンド ケンイチ を経営理念や研究者に結び付けるのもやめたまえ。

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