「路線バス本数かなり多い区間」西日本3選 バス1日3500本通過 片側1車線の道路で対応
2車線の道路にバス1日1300本 渋滞しない?
京都市の中心部はバスの本数だけでなく、交通量そのものも多いのですが、それにもかかわらず、車道を縮小し、歩道を拡幅するという一大工事が行われました。
四条河原町~四条烏丸(京都市下京区)
京都市の中心部を東西に走る「四条通」の四条河原町~四条烏丸間は、京都市営バスと京都バスで計12系統、1日約1300本ものバスが行き交います。この区間で特筆すべきは、車道が片側1車線しかないことです。
この区間の車道はもともと片側2車線でしたが、1時間あたり2000台と、通常の片側2車線道路より多くのクルマが行き交い、バスの定時運行に支障をきたしていました。また歩道幅が片側3.5mしかなく、年間5000万人以上 の観光客が訪れる京都市の中心部ということもあり、あまりに歩きづらく、バスの乗車に列を作ることすら困難だったのです。
議論と工事に10年をかけ、この区間は2015(平成27)年に車道が片側1車線に縮小された一方、歩道は倍の広さに拡張されました。この区間にあったバス停の数自体も、16か所から4か所に集約され、ひとつのバス停には3台が同時に停車できるバスベイ(停車スペース)が設けられました。
その結果、四条通は車両の通行が4割ほど減少しました。京都市によると、車道が狭くなったことから、多くのドライバーが避けるようになったと見られるそうです。また、バスベイの整備で停車による渋滞を引き起こさなくなったバスは、その運行自体もぐっとスムーズになりました。日中を通して1時間あたり40本から50本もあるバスの乗降扱いも、効率よく行えるようになったのです。
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全国の「路線バスがどんどん来る区間」は、単に乗客や運行系統数が多いだけでなく、道路や地形なども密接に関係します。今回紹介した場所へ訪れた際は、通り沿いのコーヒーショップでひと息つきながら、行き交うバスを眺めてみるのも良いかもしれません。
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Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)
香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。
長崎県営バスがバスターミナルに吸い込まれるのは高速バスだけのはず。
全てのバスが浦上駅or稲佐からとは限らない。
ゆえに記事の文章は上記二つとも全部という意味に受け取れる。