都バスの気になる終点5選 文字通りだった「荒川土手」 やっと住所ができた終点も

「住所なし」だった終点とは?

 長らく住所が確定していなかった地が終点のバスもあります。

中央防波堤(東京都江東区)

●発着するバス
・波01:東京テレポート駅前~テレコムセンター駅前~中央防波堤

「中央防波堤」は、お台場の沖合に浮かぶふたつの埋立地の総称で、北側の「内側埋立地」に、お台場方面から海底トンネルを経由する都営バスが通じています。中央防波堤をめぐっては、江東区と大田区が長年にわたり帰属を主張し合い、バス停の住所も未確定でしたが、2019年10月、東京地裁の判決に基づき両者が合意し、バス停のある内側埋立地は2020年4月1日(水)、「江東区海の森」という住所になりました。

 中央防波堤バス停の周辺は、ゴミ処理や環境関連の施設があるのみですが、内側埋立地の東側では、東京23区最大の公園となる海の森公園が建設中のほか、「東京オリンピック・パラリンピック」のカヌーやボート競技が行われる海の森競技場も完成しています。今後、周辺は大きく変わっていくことが予想されます。

大井水産埠頭前(東京都大田区)

Large 200407 tobusshuten 02

拡大画像

倉庫街に立つ大井水産埠頭前バス停(2020年3月、中島洋平撮影)。

●発着するバス
・井98:大井町駅東口~品川清掃工場~4号バース~大井水産埠頭前

 品川区と大田区にまたがる大井埠頭の最も海側にあるバス停が「大井水産埠頭前」で、ここを終点とする井98系統は、平日と土曜の朝・夕のみ運行されています。大井埠頭へ向かうバスは、品川駅から都営バス最南端の停留所である大田市場までを結ぶ品98系統もありますが、こちらが活気ある市場構内へ乗り入れる(休市日を除く)のに対し、大井水産埠頭前バス停は、巨大な倉庫が立ち並ぶ水産埠頭の路地のなかに、上屋もなくポツンと立っています。

 井98と品98は大井埠頭内の大部分で同じルートをたどりますが、井98は朝夕で回り方が異なり、朝は大井町駅から早く大井水産埠頭前へ着けるようになっています。逆に夕方は、南の大田市場付近まで品98と同ルートをとり、そこから水産埠頭方面へ向かう形で、大井水産埠頭前から乗った人が大井町駅へ、より早く着けるようにしています。

【地図・写真】都バスのちょっと気になる5つの終点

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。