ガソリン価格 そんなに下がってるの? 地域差拡大 最大22円以上 新型コロナ影響

緊急事態宣言の都市部はどうなの? そして今後は?

 では、4月7日(火)に発出された政府の緊急事態宣言の対象7都府県における、4月13日(月)時点のレギュラー平均販売価格はどうかというと、首都圏は神奈川県の128.9円から東京都の134.7円、大阪府137.0円、兵庫県135.1円、福岡県134.7円でした。120円台前半の香川や北海道に比べれば、だいぶ高いといえるでしょう。

「安値を打ち出す店に周りの店が引っ張られ、地域全体で価格が下がることがありますが、店舗数や需要の少ない地方ほど、その影響が大きく出ているのかもしれません」(一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター)

 全国的には差があるものの、おおむね地方のほうが、需要の減退による価格への影響が早く出る傾向にあるといいます。

 また世界でも、新型コロナウイルスの影響下で石油需要が減退しています。さらに、3月上旬の「OPECプラス会合」で産油国どうしの減産交渉が決裂し、供給過剰への警戒感が高まったことも、石油価格の下落に影響していました。

 そうしたなか4月12日(日)、アメリカの仲介によってサウジアラビアとロシアが5月から6月に減産を行うことで最終合意しましたが、エネ研・石油情報センターによると、この前後は交渉への期待感と、日量970万バレルという過去最大の減産量が驚きをもって迎えられ、原油価格が上向いたものの、一時的でしかなかったといいます。

「本当にこれほど減産できるのかという懐疑的な目と、その減産量をもってしても、新型コロナの影響下においてはまだまだ足りないという見方により、原油価格はやはり下落しています。世界の原油需要は、平時で日量1億バレルのところ、それがいまは2000万から3000万バレル減といわれており、(970万バレルの減産を実施しても)結局は日量1000万バレル以上の供給過剰になるわけです。また減産は5月からなので、スタートが遅いという評価もあります」(一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター)

 今回の合意を受けて、日本の石油元売り大手には一時的に卸値を引き上げたところがあるものの、エネ研・石油情報センターは、今後もガソリン価格の下落は続くと見ています。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 宮城県ではレギュラー115まで下がった所あれけど。