新型コロナで「船から下りられない問題」世界の海運で深刻 長期間帰宅できない船員も
日本郵船の乗組員たちがSNSを通じて発した「おうちに いましょう」のメッセージ、そのなかには、船から下りられず、長いあいだ帰宅できていない人もいます。新型コロナの影響により、世界で同様の問題が起きています。
新型コロナの感染はなくとも船から下りられず
日本郵船が2020年4月21日(火)から「インスタグラム」などのSNSを通じて、一般へ向けたメッセージ画像を投稿しています。様々な人種、国籍の乗組員たちがパネルを持ち、英語と日本語で「WE STAY ON BOARD FOR YOU PLEASE STAY HOME」「私たちは 皆様の 生活を 支えるため 今日も 海を 走ります おうちに いましょう」といったフレーズをつくっているコラージュ画像などです。
このなかには、船から下りたくても下りられず、長いあいだ家に帰ることができていない人もいるといいます。日本郵船は、「外出自粛が続くなか、物流の最前線で働く船員からのメッセージを送ることで、皆様を元気づけられればと考えました」と明かします。
「いま、世界中の外航船で乗組員の交代が難しくなっています。というのも、新型コロナウイルスの影響で物流需要が減退しており、そもそも船が港へ入る需要がない、また入れたとしても、感染の拡大が懸念され乗組員の下船が禁じられるケースがあるからです」(日本郵船)
世界の海を航行する外航船は、それぞれの寄港地で多くの乗組員が交代する運航スケジュールが組まれており、日本郵船の場合、通常の乗船期間は半年ほどですが、それを超えての乗船を余儀なくされている人もいるとのこと。逆に、入港してきた船へ乗り込むはずだった人が仕事に就けず、経済的に困窮しているケースもあるといいます。
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