LCC「ZIPAIR」 異例の初便「乗客ゼロ」で成田出発 コロナ禍で貨物便として物流に貢献

設備充実のジップエア 今後はどう舵を切る?

 新型コロナの影響で、特に国際線旅客便の航空需要は依然、厳しい状態が続くなか、第一歩を踏み出したジップエアですが、今回、貨物便として運航が始まった成田~バンコク線における旅客便開始の目処は最短でも7月以降で、今後の需要のほか検疫など出入国体制を見極めながら慎重に検討していくとしています。

 また7月に開設する予定の成田~ソウル線は、現在のところ当初の計画通りの運航を予定していますが、同社の西田真吾代表取締役社長は「その時々で柔軟にやるのが我々の特徴です。もちろんいまの時点では具体的なことは申し上げられませんが、今後の路線展開も含め、動向を見ながら柔軟に対応する必要があります」と話しています。

 なお同社は現在のところ、2020年冬期スケジュールの開始とともに成田~ホノルル線の開設を目指しており、それを皮切りに順次、日米間の路線を拡充していくなど、長距離国際線LCCとして、国際航空業界における中長距離ネットワーク市場へ進出することを計画しています。

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ジップエア初便出発前には、横断幕が掲げられた(2020年6月3日、乗りものニュース編集部撮影)。

「4月に旅客便運航開始の見送りを発表した直後、実は具体的な方針は決まっていませんでした。まだやれることがあるのではないかと考えると、私たちは貨物室が大きいボーイング787を持ち、スタッフも準備ができている状態でした。残念ながら華々しいデビューはできませんでしたが、貨物便として運航をすることで、日本とタイの経済に貢献できればと考えています」(ZIPAIR Tokyo 西田真吾代表取締役社長)

 なお西田社長は、具体的な内容は公開されなかったものの、旅客便開始までのあいだ「より良いものを目指すため、バージョンアップを考えている」とも話します。

 ちなみにジップエア仕様のボーイング787型機の客席仕様は、2クラス制のレイアウトです。横になれるシートを搭載した上位クラス「ジップ フルフラット(ZIP FULL-flat)」が横1-2-1列で18席、JALやANAなど多くの国内線普通席とほぼ同レベル、79cmの前後間隔を持つスタンダードシートが、横3-3-3列で272席が配され、全席にUSBポートと電源コンセントが設置されています。

【了】

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