草マシマシだった2020年「総火演」 あれはなんだったの? その意味と演習本来の目的

戦車や装甲車などの車両から、文字通り草を生やした姿が印象的だった2020年の「総火演」、例年にはないそれら車両の様子に、ネット上でも大きな反響がありました。草を生やす理由と、今回そうした理由について見ていきます。

「総火演」の目的を考えれば草マシマシが実は本来の姿

 例年の「総火演」は、陸上自衛隊内で新人の教育などに携わる部隊「富士教導団」が主体となり、ゲスト部隊として水陸機動団や第1ヘリコプター団など多くの部隊が参加して実施されていました。こうして部隊の数が多くなると、指示を徹底するもの大変な作業となり、参加部隊の負担も増えます。また、一般公開にともなう広報の要素も強いイベントです。

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最新装備である19式装輪自走155mmりゅう弾砲も偽装を施し登場(画像:陸上自衛隊)。

 しかし、今年の「総火演」は富士教導団と少数の施設科部隊だけが参加した形となりました。参加部隊の規模が小さく、隊員の負担も少なく、なおかつ会場にいる見学者である自衛官たちに、より実戦に近い状態を見せるために偽装を施したということです。つまりこれが、本来の「戦う自衛隊」としての姿になります。

 そもそも「総火演」とは、本来、自衛隊の学校へ教育を受けにきている自衛官に対して「現代戦における火力戦闘の様相を認識させる」という目的で行われています。そのため今年の「総火演」は、一般来場者を意識しない、あくまでも自衛隊の教育の一環として、自衛隊の学生たちに「リアルさを追求した本当の姿」を見せるという、本来の意味合いが非常に強いものとなったのです。

【写真】ガラリと雰囲気が変わる夜間演習と宵闇に浮かぶ富士山

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