イージス・アショア計画にストップ 本当にブースターだけが原因? 考えうる別の可能性

配備プロセス停止の原因はブースター? 日米共同開発の最新鋭迎撃ミサイル

 ブースターは、SM-3ブロック2Aを発射器から射出し、一定の速度および高度まで到達すると、そこから切り離されるものです。

 防衛省は、これまで山口県萩市にある陸上自衛隊むつみ演習場に配備されるイージス・アショアについて、SM-3ブロック2Aが発射される際に切り離されるこのブースターが周辺の民家などに落下しないよう、風向きなどを計算したうえで軌道を修正し、むつみ演習場の敷地内に落下させると説明してきました。

 しかし今年に入って、そのようにブースターを落下させるためには、SM-3ブロック2Aに対する本格的な改修が必要ということが判明しました。そのための改修費用や期間を検討した結果、配備プロセスの停止が決定されたということです。

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SM-3ブロック2Aの、初めての発射試験の様子(画像:アメリカミサイル防衛局)。

 河野防衛大臣が理由として挙げたブースター問題ですが、これには次のような疑問が浮かびます。

 すなわち、イージス・アショアからSM-3ブロック2Aが発射されるのは、日本に対して弾道ミサイルが飛来したとき、つまり日本に対して武力攻撃が行われるという事態が発生したときです。

 通常、こうした攻撃は国際情勢の緊迫化に始まり、軍事行動の準備が行われるといったように、ある程度の段階をもって開始されます。そのため、事前にそうした動向が察知され、日本に対する攻撃が予測される場合、日本政府は「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(国民保護法)」などに基づいて、攻撃を受けるおそれがある都道府県の知事に対して住民の避難措置を指示し、市町村による警報の発令や住民の避難が実施される仕組みになっています。

「日米合作」がひと目でわかる「SM-3ブロック2A」図解

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コメント

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3件のコメント

  1. 最善の策は、最初からそのようなものの配備を諦めることですが、どうしても配備したいというのなら、
    1 SM-3のみならずSM-6も運用可能とする。当然VLSも増加する(64セル前後)。文字通り「まや」級陸上版とする。
    2 CECシステムを付与する。
    ここまでは可能。ここからは相当な覚悟が必要。
    3 空自既存レーダー基地のいくつかを更新する形で配備する。2箇所ではなく3ないし5箇所ほど。
    4 完成後、パトリオットと交換で空自が管理を行う(パトリオットは陸自に管理替え)
    それぞれのミサイルの射程などからすればよほど無理が少ないとは思いますが。

  2. 発射までに住民は避難している、それって本当?
    撃たれたこと気付いてから国内に着弾するまでわずか数分なんでしょ?しかもそのごく最初の段階でこちらも迎撃ミサイルを発射しなければいけない。
    その短い時間でブースターの落下しうるすべての区域から退去? 出来るわけないじゃん。

  3. ブースターの落下が問題になるなら、入間や習志野にナイキJなんて配備できなかったでしょうね。