乗務員はなぜ手袋をするの? 衛生面だけでない理由 新型コロナで変化したのか
電車やバス、タクシーなど、運転に関する業務に携わる人が白い手袋をする姿が見られます。新型コロナの影響により、これまで手袋をしていなかった職種でも見られるようになりましたが、手袋をするのは衛生面の理由だけではありません。
身だしなみ ベトつき防止…だけでない役割
電車やバス、タクシーなど、乗りものに携わる人が手袋をして乗務しているのは、さほど珍しいことではありません。2020年6月現在、新型コロナウイルスの感染予防策として、飛行機のCAなど従来、手袋をしていなかった人が着用するケースもありますが、特に運転系の職に携わる人は、それ以前から手袋をしている姿が見受けられます。
はとバスによると、バス運転士に関しては手袋の着用は任意とのこと。それでも、多くのドライバーが着用しているそうです。ひとつは、汗などによるハンドルなどのベタつき防止で、手汗で手が滑ることを防ぐ目的もあるといいます。
電車はどうでしょうか。ある大手私鉄の運行指導役によると、運転士の手袋の着用は、やはり法律では明記されていないものの、社内ルールとして存在するとのこと。複数の人間が触れる運転機器の衛生面と、レバー類などに指や手が直接挟まれないようにする、安全面の意味があるそうです。
また前出のはとバスでは、バスガイドについては、乗客の前に出る際には手袋の着用がルールだそうです。身だしなみの一環としてだけでなく、「たとえばご案内の際に進む方向などを示す場合、手袋をしていた方が、お客様が見やすいのです」といいます。
その一方、いまは新型コロナウイルスの感染予防策として、乗務員も含め、乗客の荷物を扱う際には、白手袋ではなくビニール手袋に付け替えているそうです。
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写真は狭義の「電車」ではないな?