ピックアップトラック 止まらぬ高級化 日本の軽トラ的な実用車がなぜ?
日本でも最近少し見かけるようになったピックアップトラック、アメリカでは圧倒的な人気車種であり、かつ高級化が進んでいます。もともと日本の軽トラのように農業用途がメインの実用車でしたが、なぜ高級化しているのでしょうか。
いくらSUVが人気でも… 北米じゃ不動の地位「ピックアップトラック」
日本の街でたまにピックアップトラックを見かけることがあります。本来、ピックアップトラックといえば、農場などで活躍する実用車ですが、都市部で見かけるピックアップトラックは、ピカピカで、しかも巨大な輸入車ということが多く、とても“農業に使う”という雰囲気ではありません。どちらかといえば、アメリカ文化を持ち込んだ、クールで格好良い高級車に見えます。
では、なぜ実用車であるはずのピックアップトラックが、そのようなイメージになっているのでしょうか。
まず、そもそもの話として、アメリカでのピックアップトラックは、ものすごく数多く売れるクルマです。年間販売台数ランキングを見ると、近年のトップ3は常にピックアップトラックが占めており、2019年は1位がフォード「Fシリーズ」で約90万台、2位がダッヂ「ラム・ピックアップ」で約63万台、そして3位がシボレー「シルバラード」がラインクイン。4位になってようやくSUVのトヨタ「RAV4」の約45万台、5位のホンダ「CR-V」約38万台、6位日産「ローグ」約35万台が続きます。1位の「Fシリーズ」は、4位「RAV4」の2倍も売れているのです。
ちなみにフォードの「Fシリーズ」が販売ナンバー1となるのは、2019年で38年連続。つまり、1981(昭和56)年より現在まで、常にアメリカで最も売れるクルマは、フォードのピックアップトラックである「Fシリーズ」でした。それだけアメリカでのピックアップトラックの人気は鉄板モノと言えるのです。
軽トラ相当というよりはリアトランクに蓋が付いていないセダンって感じですね