「斜めホームドア」箱根にあらわる 深さ4.5mのホーム ケーブルカー初の仕組み
漂う「温泉のにおい」のため
箱根登山ケーブルカーの早雲山駅に設置されたホームドアの基本的な仕組みは、同じグループである小田急電鉄の愛甲石田駅(神奈川県厚木市)で試験されていた高見沢サイバネティックスのホームドアと同様ですが、早雲山駅のものは手動での開閉します(愛甲石田駅は自動的)。
この早雲山駅は大涌谷に近く、いわゆる“温泉のにおい”が漂う場所。火山性ガスの影響も考えられることから、シンプルな構造にしたそうです。なお作動時、手などがあると自動で止まります。
また、早雲山駅の最も下側にあるケーブルカーの乗降口付近は、バリアフリーを考慮してホームが水平に近くなっており、そこからエレベーターで箱根ロープウェイへの乗り継ぎが容易にできるようにされています。
なお引き戸タイプのホームドアは、ホームが傾斜しているため設置が難しいそうです。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
写真のホームドア、左ポストが傾いて見える。こういう錯覚もあるんだね