高速バス3密対策「隣は空席」いつまで? 需要回復も収益圧迫が悩み 感染予防策に新たな動き

高速バスの多くで新型コロナウイルス感染予防策として、一部座席の販売を停止し、乗客どうしの距離を確保する取り組みが行われています。しかし収益減に直結するうえ、乗客も不便に。「席を確保しつつの対策強化」が模索されています。

新興と老舗事業者とで温度差があるように見えるワケ

 老舗事業者が中心となる、片道2時間から4時間程度の昼行路線は、バスどうしの競合はあまりありません。乗客は「〇時発のバス」かを基準に便を選択することから、共同運行先も含め、誰からも大きな不満を持たれないよう最大公約数的にサービス水準を統一することが必要です。そのため、「全席開放」に当たっては、共同運行事業者間で検討に時間がかかっている路線もあります。

 昼行路線であっても、車両の一部に追加料金が必要な特別席を設ける、または追加料金によって隣を空席とするといったサービスを、以前から提供してきた路線もありました。たとえば京王、アルピコ交通らが運行する新宿~長野県方面の各路線です。これらの路線では、さらに、発車時刻直前までウェブ上で座席を何度でも変更することができるので、空席があれば、隣に予約が入っていない席を乗客自身が選択することもできます。

 京王の座席管理システムを導入していない事業者であっても、「子ども運賃を追加で支払えば隣席を空席として確保する」というような運用で対応することは可能です。今後、感染リスクに対する感覚は人によって大きく差が出てくると考えられるので、「乗客自身が選択できる」ようにすることが求められるでしょう。

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京都大学 ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授が監修した「安全な公共交通の乗り方」ポスター(画像:一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議)。

 また、いくら「医学的に見て感染リスクはない」と言われても、乗客自身が納得感を持たなければ「安心」にはつながりません。高速バス車両のエアコンは強制的に排気を行うことにより車内の空気が約5分で入れ替わることを示す動画をはじめ、各社の取り組みをウェブサイト上や車内告知で積極的に伝えることも重要です。

 国内の感染者数は未だ不安定に上下しています。首都圏や京阪神との往来増加を懸念する沿線自治体の意向もあり、運休や減便運行を継続する路線があります。その一方で、身内の介護のための帰省など移動のニーズがあることも間違いありません。感染拡大防止と乗客の安心感醸成を徹底しつつ、移動サービスの役割を果たすため、高速バス事業者の試行錯誤は続きそうです。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. どことは言わないけど、2席とも埋まっていた便、あったけどね^^;;

    乗る前に検温やマスク着用の確認はあったけど。。。

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