ドラマでお馴染み 離陸時のパイロット謎ワード 「V1」「VR」「V2」どんな意味なのか

実際の速度はどのくらい? 多様すぎる速度の決定要因

「V1」「VR」「V2」、これらのスピードはどれくらいなのでしょうか。

 JAL(日本航空)によると「ハイテクジャンボ」ことボーイング747-400型機の場合の一例として、V1は153kt(283km/h)、VRは169kt(約313km/h)、V2は181kt(約335km/h)となるそうです。

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航空科学博物館にボーイング747-400型機の模型(2020年、乗りものニュース編集部撮影)。

 なお、これらのスピードは機体のタイプや空港、飛行機の状態などにより変わります。離陸操作の安全確保、離陸後の上昇性能など、フラップ(高揚力装置)の展開角などのほか、気温なども関係します。

 またANA(全日空)のパイロットによると、気温は滑走路の長さや状態、風速や気圧などの条件によって離陸が可能な機体重量を示す離陸性能、および上昇性能に重要な影響を及ぼすとのこと。気温が高くなると離陸性能が低下する傾向にあるほか、空気が薄くなることからエンジンの性能も落ち、上昇性能も下がるとのことです。

 このため日本の場合、冬と比べて夏の方が「V1」「VR」「V2」の速度が高くなる傾向があるようです。

【了】

【写真】かつての「737シリーズ」コックピットも大違い

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コメント

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1件のコメント

  1. YouTubeで飛行機フライトシミュレーション動画を見た時にV1と言っていたので疑問に
    思い検索して拝見させて頂きました。
    分かり易い説明でした。
    ありがとうございますた。