北極海航路で日本初入港「砕氷LNG船」 ロシア最果て発 南回りより距離約7割減

ベーリング海峡経由で来ました。

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北極海をゆく「ウラジミール・ルサノフ」。2020年7月4日撮影(画像:商船三井)。

 商船三井が運航し、ロシアからLNG(液化天然ガス)を運ぶ砕氷船(砕氷LNG船)「ウラジミール・ルサノフ」が、7月23日(木)に扇島(川崎市川崎区/横浜市鶴見区)のLNGターミナルへ初入港しました。砕氷LNG船が日本に入港するのは史上初めてのことです。

「ウラジミール・ルサノフ」はロシアの北極圏に位置するサベッタ港のヤマルLNG出荷基地を6月29日に出航、北極海航路を東側に向けて航行し、アラスカとを隔てるベーリング海峡を経由して日本までLNGを輸送しました。6月末から7月初旬は海氷の融解が進む時期ではあるものの、東シベリア海を中心に氷海域が残っており、船は海氷を避ける、もしくは砕氷しながら平均15ノット(約27.8km/h)で進み、ベーリング海峡までの北極海航路区間を約7日間で航行したということです。

 ロシア北極圏からの北極海航路を通じた輸送は、エジプトのスエズ運河を経由する航路と比べて距離を約65%短縮でき、温室効果ガスの排出削減にも寄与するそうです。また、北極海航路を活用して天然資源を輸送することで、日本をはじめアジアの天然資源輸入国への新たな資源供給ルートを確立するとしています。

 天然ガスが豊富に埋蔵されているロシアのヤマル(現地語で「最果て」の意味)半島では、LNGの開発プロジェクトが進められており、商船三井がその輸送を担っています。そのうえで、温暖化により氷が減少した北極海経由の航路は、距離の短縮だけでなく、海賊などのリスクも少ない点が注目されており、2018年に同社がヤマルLNG基地から北極海航路による東アジア向けの輸送を、世界で初めて開始しました。

 商船三井は、ヤマルLNG出荷基地からの安定的なLNG輸送を行うとともに、「今後新たに立ち上がりが期待される北極圏プロジェクトにも貢献できるよう積極的に取り組みます」としています。

【了】

【写真&地図】東京湾をゆく砕氷LNG船と北極海航路

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